(ブルームバーグ): 三菱商事などが、千葉県と秋田県沖の国内3海域で進める洋上風力発電所の建設計画から撤退する調整に入った。事情に詳しい関係者が明らかにした。
三菱商や中部電力のグループ会社などからなる企業連合は2021年、政府から3海域での洋上風力発電事業者に選定された。運転開始は28-30年を予定していた。
ただ、その後に資源高や金利上昇を受けて洋上風力を巡る事業環境が変化。三菱商と中部電は今年に入って洋上風力関連で減損損失を計上。三菱商は3海域での洋上風力事業の事業性を再評価するとしていた。
三菱商連合による国内洋上風力撤退方針については日経新聞が先に報じていた。
三菱商の広報担当者は、同社として決定した事実はないとして、1日でも早く今後の方針を示せるよう、再評価を進めるとした。中部電力の広報担当者は、引き続き事業の再評価を行う考えで、撤退についてはまだ決まっていないと話した。企業連合の1社のウェンティ・ジャパン(秋田市)からは現時点でコメントを得られていない。
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Koh Yoshida