若手実力派俳優の山時聡真さん(20歳)が、映画『蔵のある街』で初の主演を務め、大きな注目を集めています。本作では、大切な友人との約束を果たすため、倉敷の街に花火を打ち上げようと奔走する高校生・蒼(あお)を熱演。スタジオジブリ作品『君たちはどう生きるか』の主人公・眞人役で一躍脚光を浴びた山時さんは、ドラマ『最高の教師 1年後、私は生徒に◾️された』(2023年)、NHK連続テレビ小説『虎に翼』(2024年)、『ちはやふるーめぐりー』(2025年)など、話題作への出演が続く若手俳優の筆頭です。彼の俳優としての想い、そして作品に込めたメッセージに迫ります。
初主演への覚悟と家族の喜び
映画『蔵のある街』で初主演が決まった際、山時さんはこれまでにない重圧と喜びを感じたと言います。「初主演という今まで経験したことがない立場に、身が引き締まる思いでした。責任感も抱きつつ、『やってやるぞ!』という気合いが自然と入りました」と語り、その決意のほどをうかがわせました。特に、5歳から芝居を続けてきた彼を幼い頃から支え、現場にも同行してきた母親は、誰よりも彼の成長を見守ってきたため、この知らせに最も喜んでくれたとのことです。
山時聡真さんの撮りおろしショット。『蔵のある街』で初主演を飾る若手俳優の真剣な表情
倉敷を舞台に「普通の高校生」として描く希望
主演作で蒼を演じるにあたり、山時さんは「なるべく普通の高校生でありたい」という点を強く意識しました。撮影時、彼自身は大学1年生でしたが、その“若い気持ち”や表情を無理に作らず、自然体で役に臨んだと言います。本作の舞台は岡山の倉敷ですが、特定の地域性にとらわれず、観る人すべてが共感できるような人物像を目指しました。それは、映画が伝える「希望や勇気」のメッセージをより多くの人々に届けるためであり、蒼が「普通の高校生」であることで、そのメッセージが普遍的なものとなるよう努めました。
「想いをつなぐ映画」が伝える普遍的なメッセージ
山時さんは『蔵のある街』を「想いをつなぐ映画」と表現し、倉敷を舞台にしながらも「どこの街にも希望はある」という物語だと考えています。作中のモチーフである花火は、コロナ禍を経て「希望の象徴」としての意味合いを強く持つと彼は語ります。「どんなきっかけでもいろいろなところに希望や勇気はあることを伝えたいなと思いました」と、作品に込めたメッセージについて熱く語りました。花火という共通の象徴を通じて、観る人それぞれの心に希望の火を灯したいという、彼の切実な願いが込められています。
蒼の「行動力」が示す若者の可能性
蒼というキャラクターを演じて、山時さん自身も多くの学びを得たと言います。「蒼は、絶対にあきらめてしまいそうなことでも果敢に挑んでいく姿がかっこいいなと思っていて、その行動力に驚かされました」と、その姿勢に感銘を受けたことを明かしました。若者一人の行動が、誰かの心を動かし、大きなうねりを生み出すことができる。この作品を通じて、山時さんは改めて「若者の持つ可能性」を感じ、感動を覚えたと語っています。
『蔵のある街』での初主演は、山時聡真さんにとって俳優としての新たな扉を開く作品となりました。ジブリ作品で培った繊細な表現力と、これまでの経験から得た演技への情熱が、蒼というキャラクターに深みを与えています。彼の真っ直ぐな想いが込められたこの映画は、観る人々に希望と勇気を届けることでしょう。今後の彼の活躍にもますます期待が高まります。
参考文献:
- Yahoo!ニュース (女子SPA!) 「山時聡真、映画『蔵のある街』で初主演「やってやるぞ!」と気合」