【AFP=時事】ベネズエラのニコラス・マドゥロ大統領は5日、米軍に危害を加える恐れがある場合はベネズエラ軍の戦闘機を「撃墜する」と米国のドナルド・トランプ大統領が警告したことを受け、対話を呼びかけた。
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2日に米軍がベネズエラの麻薬密輸船とされる船を爆破して死者が出た後、4日にはベネズエラ軍機が国際水域にいた米海軍艦艇に接近飛行したことを米国防総省が非難するなど、両国間の緊張はこの数日間で急激に高まっている。
マドゥロ大統領は国内全土のラジオ・テレビで放送された演説の中で、「われわれが抱えてきた、そして現在抱えているいかなる対立も、軍事衝突に発展すべきではない」とし、「ベネズエラは常に対話に応じる用意がある。話し合いを望んでいる。しかし、われわれは尊重を求める」と述べた。
米国は、マドゥロ大統領が麻薬カルテルを率いていると非難しており、すでに南カリブ海に展開している米海軍艦艇にF35戦闘機10機を合流させて圧力を強めている。
マドゥロ氏は演説の中で「彼(トランプ氏)に渡されている諜報(ちょうほう)報告は真実ではない」とこの主張を否定。「現在のベネズエラは、コカの葉の生産もコカインも存在しない国であり、麻薬密輸と闘う国だ」と続けた。【翻訳編集】 AFPBB News