【AFP=時事】ポルトガルの首都リスボンで3日に起きた観光客に人気のあるケーブルカーの脱線事故で、事故調査官は6日、車両同士をつなぐケーブルが事故直前に切れていたことを確認したと明らかにした。事故発生前の目視検査では異常は確認されていなかった。
ポルトガルの航空・鉄道事故調査局(GPIAAF)が発表した事故に関するメモで明らかになった。
GPIAAFのメモには「予定されていたメンテナンスは計画通りに行われており、事故当日の目視検査も実施され、車両のケーブルやブレーキシステムに異常は検出されなかった」とあった。しかし、断線したケーブルの状態まで目視で確認することはできなかったと付け加えた。
調査官の初期の調査結果によると、ケーブルカーは時速60キロで衝突。事故はわずか50秒の間に発生した。
死亡した16人のうち、11人が外国人で、英国人3人、韓国人2人、カナダ人2人、フランス人1人、スイス人1人、米国人1人、ウクライナ人1人が含まれていた。
現在、事故に関する二つの独立した調査が進行中である。一つは事故調査官の事務所によるもので、もう一つは検察官の事務所によるものである。
GPIAAFはメモの中で、二つの調査が完全に独立していることを強調。事故に関する予備報告書は45日以内に発表されるとしている。【翻訳編集】 AFPBB News