時事通信が10月に発表した世論調査は、自民党新総裁・高市早苗氏(64)が首相となった場合の「仮想高市内閣」支持率に注目が集まっています。調査では「支持する」が43.8%、「支持しない」が23.0%と、支持が不支持を大きく上回る結果となりました。しかし、この数字は多角的な分析を要します。
自民党の新しい女性総裁として記者会見を行う高市早苗氏
複数の世論調査に見る高市新総裁への期待と現実
時事通信による仮想高市内閣の支持率は43.8%でした。これは、総裁選前に注目された小泉進次郎氏(44)とは対照的に、高市氏への国民の関心の高さを示唆します。しかし、同月JNN(TBS系列)の調査では高市氏への「期待」が66%超と、時事通信の支持率とは20%以上の乖離が見られます。調査方法の違いは当然ながら、この大きな差は注目点です。
過去と比較すると、石破茂首相(68)就任時の時事通信支持率28.0%を大きく上回り、岸田文雄前首相(68)の40%とも僅か3%差。国民の期待に応えられるか、微妙なスタートとも言えます。
「支持率下げてやる」発言の波紋と時事通信の調査特性
全国紙社会部記者によると、時事通信の世論調査は「シビア」な傾向で知られ、他社より低めに出がちです。石破内閣支持率が同社で28%に対し、NHKでは44%など、他社は高めでした。岸田前首相も一部で60%を記録したことがあります。
過去の「支持率下げてやる」発言は疑念を呼ぶかもしれませんが、調査結果が意図的に操作されることはあり得ないと記者は指摘。明確に「支持する」とした回答のみを採用する厳格な姿勢が時事通信の特徴であり、その基準で43%は「高い支持率」と評価されるべきでしょう。
高市早苗氏の仮想内閣支持率に関する時事通信の調査結果は、他の世論調査や同社の特性を考慮すると、多角的な解釈が可能です。高市新総裁にとって、今後の政権運営において国民の期待に応え、この支持率をどのように維持・向上させていくかが、重要な課題となるでしょう。
参考文献
- 時事通信社 (2025年10月). 世論調査結果.
- JNN (TBS系列) (2025年10月). 世論調査結果.