秋の園遊会を彩る高円宮妃久子さまと承子さまの「リンクコーデ」:専門家が分析する皇室ファッション

天皇、皇后両陛下ご主催の秋の園遊会が10月28日、東京・元赤坂の赤坂御苑にて盛大に開催されました。快晴の空の下、招待者の方々とともに楽しまれる中、女性皇族方のお召し物は、色とりどりで会場に華を添えました。特に注目を集めたのは、高円宮妃久子さまと長女の承子さま母娘の装いです。ファッション専門家からは「もしリンクコーデだとしたら、かなりのファッション上級者」との分析が寄せられています。

国民の注目を集める高円宮妃久子さまの魅力

園遊会の生中継中には、SNS上で「久子さま、まだ見えないな」と登場を心待ちにする声が多数投稿され、映像に久子さまの姿が映し出されると、「久子さま、見えた!」と瞬時に喜びのコメントが溢れました。これは、サッカー、ハンドボール、バドミントン、フェンシングなど10を超える競技団体の名誉総裁を務められ、多方面でご活躍される久子さまの高い人気と好感度を如実に物語っています。

園遊会でのお姿がはっきりと確認されると、「お召し物ステキ!」「姿勢が良くて、お洋服がさらに美しく映える」「このグリーンの色味が本当にお似合い!」といった称賛の声が相次ぎました。久子さまが選ばれた深いグリーンのお召し物と、隣におられた承子さまの華やかなピンクのセットアップは、それぞれの個性を引き立てつつも、ある共通点が見受けられました。

秋の園遊会に出席し、招待者へ笑顔を見せる高円宮妃久子さまと長女の承子さま秋の園遊会に出席し、招待者へ笑顔を見せる高円宮妃久子さまと長女の承子さま

専門家が分析する母娘の「リンクコーデ」の秘密

服装心理やファッション分析に定評のあるスタイリスト、角佑宇子氏は、久子さまと承子さまの装いについて「もしかしたらリンクコーデでは?」と指摘します。久子さまは深いグリーン、承子さまは鮮やかなピンクという対照的な色を選ばれていましたが、その中に隠された共通のテーマがあったというのです。

角氏が特に注目したのは、お二人がお持ちのバッグです。柄はそれぞれ異なるものの、どちらも「ビンテージ感」が漂う逸品でした。角氏は、「どちらのバッグの柄も、中世ヨーロッパ、特にロココ調の模様を意識されているように見受けられます」と分析します。ロココ調とは、18世紀にフランス宮廷で花開いた美術様式で、優雅さ、軽快さ、そして繊細な装飾性が特徴とされます。このロココ調のエッセンスが、承子さまの装いにはより明確に表現されていました。

承子さまの装いに見る「ポンパドゥール・ピンク」と中世ヨーロッパの気品

承子さまが着用されていた鮮やかなピンクのセットアップは、まさにそのロココ調の雰囲気と呼応するものでした。角氏は、「このピンクは“ポンパドゥール・ピンク”と呼ばれる色で、18世紀フランスのファッションリーダーであったポンパドゥール侯爵夫人が好んだ色に由来します。ファッションのトレンド用語としても知られる色です」と解説します。このピンク色の選択は、バッグのテイストに合わせたものと推察されます。

さらに、セットアップの丸みのあるフォルムは、上品かつクラシカルな印象を与え、中世ヨーロッパの優雅な雰囲気を醸し出しています。ピアスやブローチといったアクセサリーも、画像からはアンティーク品か否かは断定できませんが、全体としてビンテージ感のあるデザインが選ばれており、統一感のある洗練されたスタイルを作り上げていました。

結び

高円宮妃久子さまと承子さまの園遊会での装いは、単なる美しいファッションに留まらず、深い洞察と計算された「リンクコーデ」の可能性を示唆していました。色合いは異なれど、共通のテーマである「中世ヨーロッパの優雅さ」をビンテージ感のある小物や歴史的な色彩で表現することで、お二人の品格と洗練されたセンスが際立ちました。これは、日本の皇室ファッションが持つ奥深さと、その背後にある文化的背景を改めて感じさせる、印象的な一幕となりました。


出典: Yahoo!ニュース (オリジナル記事へのリンク)