【阪神大震災25年】若者から見た災害を発信「同じ世代に響け」

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阪神大震災を語るウェブサイト「リメンバー117」
阪神大震災を語るウェブサイト「リメンバー117」

 平成7年の阪神大震災を語るウエブサイトで、震災を知らない若いライターたちが熱いメッセージを発信している。大半が震災後に生まれた25歳以下の学生で、熊本地震の被災者や防災グッズマニアら多彩なメンバーがそろう。「これからを生きる世代」の視点が共感を生んでいる。(河合洋成)

 サイト名は「リメンバー117」。兵庫県などが震災を次世代につなごうと企画。25歳以下を対象にサイト用の記事を執筆するスタッフを募集し、8月にスタートした。メンバーは県内の大学生を中心にした約25人で、神戸・三宮で毎週、編集会議を開いている。

 その中の1人が、甲南女子大3年の中村梨花さん(21)。平成28年4月、熊本市内の実家で熊本地震に被災した。メンバーに応募した理由は「情報に踊らされた」ためだ。

 《近くの動物園からライオンが逃げ出した》《ショッピングセンターが燃えている》-。地震直後、こんなデマ情報が写真付きでSNS(会員制交流サイト)から発信された。ほどなく虚偽と判明したが、「震災直後は冷静になれなかった。情報に裏切られた思いがある」と振り返る。

 この経験から、大学では「メディア社会学」を選択。リメンバー117では、災害時での正確な情報の見極め方を探ろうと、震災報道に携わった新聞社幹部に取材もした。

 サイトでは熊本地震を振り返り、《デマ情報はSNSが発達したからこそ起きたのか、それともSNSがなくとも起きていたのか…》と疑問点を提示。《素直な心を取られた悔しさを晴らしたい》と誓った。

 神戸国際大3年の岡田敏和さん(25)は防災グッズマニア。高校生だった平成23年3月、東日本大震災を伝えるニュースでアナウンサーの中継を聞き、防災に興味を持つようになった。

 「学校で阪神大震災の授業を受け、避難訓練もしたけど緊張感はなかった。だけど、あの絶叫中継でリアルタイムの災害を実感した」。以降はアルバイト代で防災グッズを購入。自宅に常備するだけでなく、持ち歩いている。今月には神戸市内の施設に防災グッズや非常食を持ち込み、2泊3日で避難所生活も体験。「グッズが役立つのか。体験を発信し、関心を高めたい」と明かす。

 サイトでは、キャッシュレスで災害を乗り切れるのか否や、ボランティア活動への疑問など、若者の視点に立った記事がアップされている。スタッフのサポート役で県広報官、湯川カナさん(46)は「若いからこそ響く言葉で発信できる。今後の災害で一人でも多く助けたいという思いで、熱心に取り組んでいる」と話している。

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