【北京=西見由章】中国国家統計局は17日、2019年末の中国の総人口(香港やマカオを除く)が前年末比467万人増の14億5万人になったと発表した。
統計上、14億人を超えたのは初めてで、世界一を維持したが、少子高齢化の進行も顕著になっている。
19年の出生数は1465万人で前年比58万人減少し、3年連続マイナスとなった。人口1000人あたりの出生数も10・48と過去最低を記録した。
中国は16年に「一人っ子政策」を廃止し、夫婦に2人までの出産が認められたが、少子化に歯止めはかかっていない。
17日に記者会見した寧吉哲・国家統計局長は、18、17年比で出生数の減少幅が縮小したとして、一人っ子政策の廃止が「重要な役割を果たした」と強調した。
60歳以上は2億5388万人で総人口の18・1%だった。生産年齢人口(16~59歳)は8億9640万人で8年連続減となった。