自宅マンションで合成麻薬MDMAなどを所持したとして、麻薬取締法違反の罪に問われた女優、沢尻エリカ被告(33)の初公判が開かれる31日、わずか19席の一般傍聴席を求める人々が朝から東京地裁近くの日比谷公園に集まり、長い列をつくった。地裁は混乱がないよう職員を動員。午前11時の締め切りまでに並んだ人は2229人、倍率は117倍だった。
記録に残る中では、地裁で開かれた公判の傍聴希望者数が最多だったのは、平成8年に開かれたオウム真理教元教祖、麻原彰晃(しょうこう)元死刑囚=執行時(63)、本名・松本智津夫(ちづお)=の初公判で、1万2292人が並び約256倍だった。
倍率では、20席に6615人が並んだ女優、酒井法子さんの覚せい剤取締法違反事件の初公判(21年10月)が約330倍で過去最高だった。コカインを摂取したとして麻薬取締法違反の罪に問われ、懲役1年6月、執行猶予3年を言い渡した東京地裁判決が確定したミュージシャンで俳優だったピエール瀧(本名・瀧正則)さんの初公判は倍率約60倍だった。