国土交通省は2日午後、東京都心を通過する羽田空港の新たな飛行ルートの「実機飛行確認」を始めた。実際に運航している旅客機が新宿や渋谷付近などを飛行。3月29日の運用開始に向け、管制官が手順に慣れたり、空路の安全性を確認したりするのが目的だ。
国交省によると、新ルート設定で羽田の発着枠は1日50便増え、全て国際線に充てる。東京五輪・パラリンピックに合わせた航空需要増大に応える狙いだ。これまで主に東京湾上空だった飛行ルートが都心に拡大。騒音や部品落下被害への懸念があるため、同省は測定したデータを公表し、不安を払拭したい考えだ。
2日は新ルートで着陸予定だったトロント発のエアカナダ機が進入のやり方に問題があるとして、成田空港に目的地を変更した。国交省が原因を調べている。
羽田空港では3月29日から都心通過を含め、風向きや滑走路に応じた新たな発着ルートで飛行する。