【ゴッホを語る】10年で世界的画家に上りつめた集中力 関西経済連合会会長 松本正義さん

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松本正義・関西経済連合会会長(永田直也撮影)

松本正義・関西経済連合会会長(永田直也撮影)

 素晴らしい内容でした。ハーグ派、印象派の影響を受けつつ、最後に自身の境地に至った様子がまざまざと伝わってきました。ゴッホは約10年の画業人生で2千点あまりの作品を残し、世界的な画家に上り詰めました。すさまじい精神の集中力です。

 彼は1890年に自殺しましたが、89年の作品「糸杉」は渾身(こんしん)の力を絞り出すように描かれ、一転、90年の「薔薇(ばら)」は静かな画風に変化しています。彼の精神的変遷を表しているかのようですが、その奥底を推し量ることはできません。

 私は1985年から92年まで、住友電気工業の英国の現地法人で社長を務めました。欧州大陸に渡り、ゴッホの絵を鑑賞する機会が幾度かありましたが、今回の展示会で見た「糸杉」のような強烈な印象を残す絵は記憶にありません。「糸杉」には、「これが私の仕事だ」と宣言するかのような迫力があります。

 ゴッホが画家として10年で大成したことと比較するなら、関西は今、2025年の大阪・関西万博に向け、大きな変化を遂げなければならない5年間に突入しました。経済だけでなく、社会、文化、政治も、この期間を跳躍台として変貌しなければなりません。

 5年は短いですが、ゴッホが成し遂げたものは、変貌が可能と訴えているようです。一流の美術品を目の当たりにできる機会は決して多くありません。ぜひ足を運んでいただきたいと思います。(黒川信雄)

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