福井県の石川与三吉(よそきち)県議(89)が12日、県議を辞職した。平成25~28年度で44件のカラ出張を認めた。不正受給した政務活動費計約280万円の全額を返還するとしている。
同日、議長に辞職願を提出し、許可された。石川氏は記者会見し、80代の男性事務員が政務活動費収支報告書に添付する出張の報告書を勝手に作成したとした上で「私の事務所から提出されたのは事実。議員としての責任は免れない。申し訳ない」と陳謝。一方、石川氏の代理人弁護士によると、事務員は報告書に添付された名刺や写真などを「石川氏から受け取った」と説明しているといい主張が食い違っている。
報告書では25~28年度、福井県敦賀市の塩浜工業が手がける全国の工事現場44カ所を視察したとされていた。
石川氏は7期目。都道府県議で最高齢だった。