19日の東京商品取引所で金先物価格が上昇した。指標価格の清算値(株価終値に相当)は1グラム当たり前日比78円高の5670円を付け、3日連続で過去最高値を更新した。新型肺炎の拡大が警戒され、有事の安全資産とされる金の先物に買い注文が入った。
商品先物会社関係者は「中国と日本の景気減速に不安感があり、株式相場はいつ崩れてもおかしくない」と話し、投資マネーの逃避先として金が着目されたと指摘した。
金は現物価格も上昇した。地金大手の田中貴金属工業(東京)は19日の税込み小売価格を1グラム当たり前日比59円高の6246円に設定。約40年ぶりの高値圏で推移する。