落語家たちも「テレワーク」 公演中止相次ぎ





桂紋四郎さんが自宅マンションから配信した「テレワーク落語会」。若手落語家らをゲストに、連日配信を続けている(YouTubeより)
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 新型コロナウイルスの感染拡大で、若手の落語家らが、公演が相次ぎ中止となる中、動画投稿サイトで寄席を毎日ライブ配信し、木戸銭を募る「テレワーク(在宅勤務)」を進めている。徐々に人気が高まり、視聴者は普段の寄席の観客を上回る人数に。配信をいち早く始めた桂紋四郎さん(32)は「この機会に自宅で落語に触れてもらい、イベント自粛が解けてから寄席に足を運んでもらえれば」と話す。

 画面の向こうで噺(はなし)を終えた紋四郎さんが頭を下げる。笑い声も拍手も聞こえないが、視聴者が書き込むコメント欄には、「パチパチパチ」の文字や拍手の絵文字。トークコーナーは、ゲストとともにコメントに即興で応えるライブ配信ならではのやり取りで盛り上げた。

 紋四郎さんが動画投稿サイト「YouTube」で「テレワーク落語会」の配信(午後7時~9時)を始めたのは2月24日。長期の公演中止で収入が減る中、「推奨されているテレワークで、ポジティブにあがこう」と考えた。観客の笑い声が聞こえないのは「不思議な感じで、いつもより緊張する」。笑福亭呂好(ろこう)さんや桂雀太(じゃくた)さんら、活動に賛同する若手の仲間が次々とゲストとして参加。自宅マンションや仲間の家などから配信を続けた。

 反響は予想を上回るものだった。以前からYouTubeに自身のチャンネルを開設していたが、配信を始めてから、250人だったチャンネル登録者数は1500人超に。銀行振り込みだった有志の木戸銭も、応援したい投稿者に贈るサイト上の「投げ銭」で集められる見込みだ。コメント欄には全国各地から書き込みが寄せられ、紋四郎さんは「外出を控えている方にも楽しんでいただけている。落語家人生で、今が一番忙しい」と笑う。

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