【ロンドン=板東和正】英保健・社会福祉省のドリース政務次官は10日、自身が新型コロナウイルスに感染していることを公表した。ドリース氏は感染後にジョンソン首相や多くの議員と接触した可能性があり、政府関係者の間で感染拡大が懸念されている。
ドリース氏は与党・保守党の下院議員で、同省で新型コロナウイルスの対策などを担当していた。英メディアによると、6日に体調を崩し、10日に感染が確認された。現在は自宅に隔離されているという。
ドリース氏は5日にジョンソン氏が首相官邸で開いた国際女性デーの行事に参加していた。また、感染が確認される前に議会にも登院しており、多くの下院議員と接触があったとみられる。政府は直近の接触者の調査を進めている。
英スカイニューズ・テレビによると、首相官邸は10日現在、ジョンソン氏が新型コロナウイルスの検査を受けたかどうかについてコメントしていないという。
新型コロナウイルスをめぐっては、英国では10日午前の時点で感染者数は370人を超え、6人の死亡が確認されている。