赤十字に寄付、「偽札」で贈答偽装… 金品授受、森山氏に苦慮する姿も


 関西電力の第三者委員会が14日発表した調査報告書では、新たな金品受領者は52人で受領額は計約4千万円、昨年10月に関電が公表した23人と合わせ、受領者は計75人、受領総額は約3億6千万円となった。受領は福井県高浜町の元助役、森山栄治氏(故人)が助役を退任した昭和62年から始まり、約30年続く。一方、返却しようとすると激高する森山氏に苦慮する姿も。受領品を慈善団体や地元に寄付した社員もいた。

 ■震災後、贈答エスカレート

 就任祝い、離任時の餞別。福井県美浜町に原子力事業本部が設置される平成17年ごろまでは、森山氏からの金品はこうした機会に贈られることが多く、1回あたり5万~20万円相当だった。

 お膝元の福井県に同事業本部が進出後、森山氏の金品攻勢は活発化する。受領者は高浜原発などの幹部から同事業本部の幹部にも拡大した。

 さらに拍車をかけたのが、23年の東日本大震災後だ。安全対策工事の増加に合わせ、1回あたり100万円以上の金品が頻繁に贈られるようになった。1億円超を受領した元副社長の豊松秀己氏や元常務執行役員の鈴木聡氏はこのころから、合計40~70回以上金品を受領。1千万円の現金を受け取ることもあった。

 今回新たに受領が判明した52人の受領は数万~数十万円の商品券が大半。羽毛布団や鉄製の船の模型、大相撲のチケットなどの現物もあった。

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