【シネマプレビュー】「一度死んでみた」

　こんな広瀬すずは、見たことがない？

　製薬会社社長の父親（堤真一）に反抗し、デスメタルのバンドで歌っている七瀬（広瀬）。「２日間だけ死ぬ薬」で仮死状態になり、火葬されるピンチに陥った父を救うため、父の秘書（吉沢亮）と奮闘する。

　脚本も監督もＣＭ業界の気鋭。随所にくすりと笑わせる仕掛けが。佐藤健（たける）ら豪華俳優陣が一瞬だけ顔を見せるのも楽しいが、なんといっても達者な堤の軽妙さ、吉沢の無表情ぶり、姉アリスのお株を奪うような“百面相”を披露する広瀬、という３人の組み合わせが実に絶妙だ。

　２０日から東京・丸の内ピカデリー、大阪・梅田ブルク７などで全国公開。１時間３３分。（健）　

★★★☆

　（★５傑作　４見応え十分　３楽しめる　２惜しい　１がっかり　☆は半分）