逆風下でホテル開業ラッシュ 感染拡大、五輪延期が直撃





ホテルチェーン「東横イン」のロゴ

 新型コロナウイルスの感染拡大や東京五輪・パラリンピックの開催延期といった観光業界への逆風が激しさを増す中、東京都心で新規ホテルの開業ラッシュが続いている。各社は中長期にわたって計画を立ててきただけに開業見送りには踏み込めず、早期の混乱収束への願いは切実だ。誘客に苦しむ中での客室の供給増加は稼働率の低下を通じて業績を下押しする可能性もある。

 東京都内で4月に新ホテルの開業を予定する東横インの広報担当者は「予定通り開業する」と語る。新型コロナの感染拡大で「客室稼働率は下がっている」のが実情だが、「まずは事態が収束するのを願っている」という。都内ではこのほか4月に「アパホテル&リゾート両国駅タワー」(墨田区)が開業。7月には「東京ベイ潮見プリンスホテル」(江東区)が開業予定だ。

 東京五輪で都心の宿泊施設供給は活況が見込まれてきた。みずほ総合研究所は昨年11月発表のリポートで、平成30年に15万7千室だった都内の客室数が令和2年には15・5%増となる18万1千室に伸びると推計した。

 しかし宿泊施設の供給が増えても、新型コロナの感染が世界的に広がる中では需要の増加は見込めない。国土交通省の調査では宿泊業の3月、4月の予約はそれぞれ前年同月比で30~90%減少する見通しだ。さらに東京五輪延期や、東京都などによる不要不急の外出自粛要請など、経営環境は厳しさを増す。

 供給の増加と需要の減少が同時に進めば客室稼働率の低下は避けられず、業績の下振れ懸念が強まる。ホテルの新規開業を控える不動産関係者は「大々的に内覧会を開いて情報発信したかったがこの状況では厳しい」と肩を落とす。

 宿泊業界に詳しい不動産サービス大手CBREの土屋潔ディレクターは、新型コロナの感染拡大が収束の兆しを見せ始めるころに、客室稼働率などが回復すると予想。感染者数の増加が止み、旅行や出張が再開するなど、収束の兆候が出る時期を見極める必要があるとしている。(岡田美月)



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