【ワシントン=塩原永久】米労働省が2日発表した3月28日までの週間失業保険申請件数(季節調整済み)は、前週比334万1千件増の664万8千件と過去最高を更新した。新型コロナウイルスの感染拡大を防ぐ外出禁止措置などの影響で、空前の規模となった前週(330万7千件=改定値)から倍増した。
3月下旬の2週間でほぼ1千万人が失業保険を申請した計算になる。従来は1982年10月に記録した69万5千件が過去最多だったが、3月下旬に入り、これをはるかに上回る申請件数が続いている。
労働省によると、ホテルや外食分野の従事者からの申請が多かった。医療関係や製造業のほか、小売り・流通や建設業からも申請が増えた。米政府や各州が厳しい感染症封じ込め策を実施し、客足が途絶えた飲食店などで従業員の一時解雇の動きが急拡大している。