3月期決算の上場企業のうち539社が、2020年3月期(通期)の業績発表を当初予定から延期したことが、東京証券取引所の11日の集計で分かった。
新型コロナウイルス感染防止対策の在宅勤務に伴い、決算作成作業が遅れているため。出張自粛で海外事業の業績把握も滞っている。3月期決算の上場企業約2300社の2割超が発表延期となる異例の事態となった。
東証の4月2日時点の集計で発表予定日を示した企業のうち、発表日を遅らせるか未定とした社をまとめた。決算開示が最も集中するピーク日は5月15日。4月30日時点の集計では400社を超えていたが、延期により397社に減った。
例年は大半の社が3月期末から45日以内に当たる5月15日までに発表する。20年3月期は東証が発表の遅れを容認し、362社が5月後半~6月に決算を示す見通しだ。現時点で発表日が決まっていないのは122社となった。