ロシア石炭最大手のシベリア石炭エネルギー会社(SUEK)は18日、2004年から社長を務めてきたラシェフスキー氏の後任にステパン・ソルジェニーツィン氏(46)が就くと発表した。新社長は「収容所群島」などで知られるノーベル文学賞作家の故アレクサンドル・ソルジェニーツィン氏の三男。
ステパン氏は1973年モスクワ生まれ。ソ連体制を批判し、74年2月に国外追放された父親ら家族とともにロシアを離れた。米マサチューセッツ工科大やハーバード大で学び、04年からロシアを拠点に米マッキンゼー・アンド・カンパニーの旧ソ連諸国のエネルギー問題コンサルタントを務め、18年11月からSUEK子会社の社長に就任していた。
SUEKによると、同社は世界有数の石炭採掘企業で、従業員は7万人以上。
ステパン氏の母ナタリア氏は、ソルジェニーツィン基金総裁としての社会活動が評価され、プーチン大統領から勲章を昨年受章。ステパン氏の兄2人は音楽家、ビジネスマンとしてロシア国内外で活躍しているという。(共同)