山形県鶴岡市市中心部のにぎわいを取り戻そうと平成22年に開館した映画館「鶴岡まちなかキネマ」が22日で閉館する。新型コロナウイルスの感染拡大による営業自粛などが響いたという。
鶴岡まちなかキネマは、4スクリーンで総座席数437。市内唯一の映画館として市民に親しまれてきたものの、年間入場者数は目標の13万人を超えることなく平均7万8000人にとどまり、赤字経営だった。
コロナ禍で地方経済がしぼむ中、追い打ちをかけたのが4月19日からの営業自粛。今後、必要となる設備投資もあり、同劇場を運営する「まちづくり鶴岡」の木戸祐社長は「これ以上の再投資は不可能」と閉館を決断したという。
木戸社長は、「22日はちょうど開館10周年目にあたる日。本当はこの日に再開したかったが断念した。申し訳ない」と話した。
同館の今後については全くの白紙だといい、チケットなどは払い戻しの手続きを取る予定だという。