斗山ボブキャットのコンパクト・ホイールローダー
グローバル建設・重工業市場が好況期に入る兆しを見せるなか、韓国斗山(トゥサン)グループの主力系列会社と旧系列会社が市場予想値を上回る1-3月期の実績を発表した。
28日、斗山重工業は連結基準で売上4兆47億ウォン(約3900億円)、営業利益3721億ウォンを記録したと公示した。前年同期比それぞれ4.4%、558.6%増となる数値だ。当期純利益は同じ期間3714億ウォンの赤字から2481億ウォンの黒字で転換した。斗山重工業が四半期純利益黒字を記録したのは2019年4-6月期(1875億ウォン)以来7四半期ぶりだ。海外の子会社を含めた斗山重工業自体の実績(個別財務諸表)は営業利益585億ウォン、純利益970億ウォンでどちらも黒字に転じた。特に当期純利益は前年同期比4594億ウォン増となり、11四半期ぶりに黒字を記録した。
海外売上増加が実績反転を立役者となった。今年1-3月期の海外売上は昨年同期比84%増となる1兆3218億ウォンを達成した。受注残高は4.4%増となる14兆4076億ウォンだ。2年半程度の仕事をすでに確保したといえる。斗山重工業は今の勢いを継続し、今年は前年比50%以上増の約8兆6000億ウォンを受注目標に据えた。グローバル建設市場の好況の中で、今年2月に現代重工業グループに売却された斗山インフラコアも好実績を記録した。まだ斗山グループとして連結財務諸表に入っている斗山インフラコアは今年1-3月期営業利益2954億ウォン(連結基準)を記録した。前年同期比63.2%増加した。売上は同期間23.8%増となる2兆4869億ウォンだ。四半期別では歴代最大の実績だ。
このような好実績は建設機械市場の好況のおかげだ。斗山インフラコア関係者は「中東などでは、昨年から計画されていた設備投資等がコロナによって先送りになっていたが、今年に入って建設機械の発注が殺到している」とし「部品調達を心配しなければならないほど」と話した。斗山インフラコアは6日、中国東北部の吉林省にある建設業者2社から22トン級中型掘削機32台を受注した。25日にはカタールの大型建設会社と掘削機102台供給契約を結んだ。カタールで単一顧客が受注した物量としては歴代最大規模だ。
斗山ボブキャットも売上10億9900万ドル(約1200億円)、営業利益1億5400万ドルを記録した。2012年以来の最大実績だ。
売上と営業利益は前年同期比それぞれ23%、111%増加した。小型建設装備中心に販売が増えたためだ。特に斗山ボブキャットのアジア・南米・オセアニアなど新興市場の1-3月期売上は中国を中心にした需要増加に支えられて前年同期比42.5%増加した。