SAAB、グリペンの輸出が失敗続きなのは機体の問題ではなく政治の問題

[ad_1]

SAABでCEOを務めるヨハンソン氏は今月26日、グリペンの海外輸出について「極度のフラストレーションを抱えているが、これは機体の問題ではなく政治の問題だ」と主張して注目を集めている。

グリペンE/Fは競合機が提供する価値に大きく遅れを取っていない=売れないのは機体の問題ではない

米Foreign Policy誌は今月25日、スウェーデンのグリペンが海外市場で売れないのは「は防衛装備品市場でもアダム・スミスの原理が通用すると信じ、優れた品質や競争力のある価格を提示さえすれば潜在的な顧客に選ばれると思っているかもしれないが、根本的に防衛装備品の国際市場は政治主導であり、顧客も企業と直接取引するのではなく資金の融資や政府保証が得られる政府同士の取引を好む」と指摘。

SAAB、グリペンの輸出が失敗続きなのは機体の問題ではなく政治の問題

出典:mashleymorgan / CC BY-SA 2.0

防衛アナリストのウィールドン氏も「防衛装備品は信頼関係に基いて政府だけが購入できる特殊な製品で、首相や外相ではなく企業の幹部が出向いて当該国の政府関係者と信頼関係を構築するのは困難だ。信頼関係は両国の政府レベルで構築されるものであり、導入を検討している政府と売り手の企業の間で構築されるものではない」と述べていたが、SAABでCEOを務めるヨハンソン氏も「グリペンの海外輸出が最近失敗つづきで極度のフラストレーションを抱えている」と語り注目を集めている。

今月26日にディフェンスメディアの取材に応じたヨハンソン氏は「控えめに見てもグリペンは期待された輸出量に達しておらず、本当に悔しい気持ちで一杯だ。もし安全保障や政治といった要素が除外され公平な競争であれば、グリペンの海外輸出はもっと上手くいっていただろう。多くの国において米国の影響力はとてつもなく大きく、海外市場で米国を負かすのは簡単ではない。これが政治力だ」と述べ、グリペンが売れないのは「競争が政治力の影響を受けるからだ」という認識を示した。

SAAB、グリペンの輸出が失敗続きなのは機体の問題ではなく政治の問題

出典:Palácio do Planalto / CC BY 2.0

ヨハンソン氏が言及しているのはグリペンE/F(グリペンNG)のことで、性能、価格、運用コストのバランスが優れているグリペンE/Fは競合機が提供する価値に大きく遅れを取っていない=売れないのは機体の問題ではないと考えており、輸出に関わろうとしない政府の姿勢を遠回しに批判しているのだろう。

因みにFP誌は「政治と武器輸出が密接に関係している事実をスウェーデンは受け入れる必要があり、もし政治的な関与を躊躇すれば評判の高いスウェーデン製装備品は著しく不利益を被るだろう」と指摘していた。

グリペンが売れない理由、優れた品質や価格が決め手と勘違いしているため

 

※アイキャッチ画像の出典:SAAB

[ad_2]

Source link