豪企業、ローエンドの小型UAVを約10ドルで無力化することに成功

[ad_1]

カナダ国防省は高まる小型UAVの脅威に対応するためカウンタードローン技術を競うコンテンストを開催、これに参加した豪企業は「1回の迎撃コストが5ドル~10ドル」という安価なシステムで小型UAVの無力化に成功した。

ローエンドの量的脅威を5ドル~10ドルの迎撃手段で中和することが可能

カナダ国防省が主催するCounter Uncrewed Aerial Systems Sandboxは時速200km以下で移動するマイクロUAV(重量2kg以下、高度60m以下、LOS通信による飛行半径5km以下)及びミニUAV(重量2kg~15kg、高度1,000m以下、LOS通信による飛行半径25km以下)に対応したカウンタードローン技術の有効性を競うコンテンストで、実戦に即した5つのシナリオで効果を判定する。

豪企業、ローエンドの小型UAVを約10ドルで無力化することに成功

出典:Counter Uncrewed Aerial Systems Sandbox

1.固定の基地を保護するシナリオ
予め機器を設置して半径2.5kmをカバーする必要があるものの、システムのサイズや消費電力に制限がない。

2.移動中の車列(5輌)を保護するシナリオ
車輌にカウンタードローン技術を搭載する必要があり、システムのサイズや消費電力に制限がある。

3.降車した12人の兵士を保護するシナリオ
カウンタードローン技術を兵士が持ち運ぶ必要があるためシステムのサイズや消費電力に極度の制限あり、電力源はポータブルバッテリーに限定。

4.複雑な都市環境で4ブロックを保護するシナリオ
建物が複雑で不規則に乱立する都市環境(最大10階建てのオフィスビルが存在)で4ブロックの範囲を保護する必要があるものの、システムのサイズや消費電力に制限がない。

5.沿岸海域を航行中もしくは港に停泊する船舶を保護するシナリオ
大きな海峡や港への進入路など様々な沿岸海域、港に停泊する船舶やドックに入渠中の船舶の上空を保護する必要があるので耐塩性処理を必須、システムのサイズや消費電力には制限がない。

豪企業、ローエンドの小型UAVを約10ドルで無力化することに成功

出典:Counter Uncrewed Aerial Systems Sandbox

この5つのシナリオを1つのカウンタードローン技術で対応する必要はなく、カナダ、米国、英国、ドイツ、デンマーク、オーストラリアから参加した12社が持ち込んだ技術も検出(アクティブ方式やパッシブ方式で検出した目標が有人機なのか大型UAVなのか小型UAVなのかを識別する能力を含む)のみに対応したもの、検出と無力化(ソフトキルとハードキル)に対応したものに分かれ、特に降車した12人の兵士を保護するシナリオでは条件が厳しいため無力化の方法はソフトキルに限定されてしまう。

豪Electro Optic Systems Australiaがコンテンストに持ち込んだカウンタードローン技術はM240機関銃を搭載した「R400S RWS」で、同社は「静止・移動中に300m~800mの距離で商用ドローンや高価なドローンを破壊することに成功した。ローエンドに脅威を倒すのに特殊な武器や弾薬を必要としないのが我々の技術の強みで、ローエンドの量的脅威を安価な迎撃手段(1回の迎撃コストが5ドル~10ドル)で中和することができる」と述べているのが興味深い。

YouTube video

要するにRWSとEO/IRセンサーの組み合わせで小型ドローンを破壊するという意味なのだが、小さな空中目標に無誘導弾を命中させるのは簡単な話ではなく、豪企業は7.62mm弾を800m先の小型UAVに命中させているため迎撃コストは非常に安価(この手のハードキルで実用化されているものは比較的口径の大きな弾薬を使用するものが多い)だ。

小型ドローンに対抗するにはレーザーやマイクロ波を利用した兵器が「最終的な答えだ」と言われているが、気象条件に影響を受ける点や実用化に時間がかかるため実弾系のハードキル採用が今後増加していくだろう。

従来の防空システムとは異なるカウンタードローンシステムとは?
全軍を挙げてドローンの脅威に対抗、米軍が全兵士に対するカウンタードローン訓練を開始

 

※アイキャッチ画像の出典:Counter Uncrewed Aerial Systems Sandbox

[ad_2]

Source link