西田敏行さん会見で記者が感じた”嫌な予感” 移動時に仕切り壁、人生を総括するような言葉… 聞いてみたかった『ベスト4』


◆米倉涼子、西田敏行らと…「泣けるほどうれしい」3ショット【写真】

 会見には主演の米倉涼子(49)をはじめ、テレビドラマ開始から12年間共演を重ねてきた俳優7人が勢ぞろいした。ただ最初の登場時、会見が終了して写真撮影に移る際、さらにすべて終了して俳優陣の退場時と、すべてのタイミングで仕切り壁が目の前を覆い、報道陣から移動する俳優の姿が見えなくなった。

 通常なら俳優の登壇や退場などの動く映像は必ず押さえたい場面のはず。違和感を覚えながら写真撮影の様子を見ていると、1人だけ座ったまま”X”のポーズを取る西田さんの姿が目に入った。ひょっとして車いすなどで移動する姿を見られたくないのかも? そんなことを勝手に想像しながら体調不安を案じた。

 会見自体は涙あり、笑いありで全員が最後の「ドクターX」を存分にアピールしていた。喜劇人顔負けのユーモアあふれる言葉で毎回場を盛り上げる西田さんも、とぼけた口調で絶妙なコメントを連発して会場を笑いに包んでいた。

 そんな中で唯一引っかかったのが「わりと役者をやっていていろんな役をいただくわけですけれど、蛭間重勝という役は好きな役のベスト5に入るんですよね」と語った場面。司会からファイナルを迎えた今の心境を問われた西田さんは「これでさよならするのかと思うとちょっと寂しい」「ずっと蛭間重勝でいたいなぁ…という気持ちがあったもんですからねぇ…」と感極まったかのように声を震わせ、共演者からは笑いも漏れた。

 西田さん一流の笑いを誘う大げさな”演技”。ただ記者は「好きな役のベスト5」という役者人生を総括するような言葉の方が気になった。以前にもこうした公の場で人生の集大成めいた言葉を発したベテラン俳優が、その後ほどなくして亡くなった体験をしているせいかもしれない。悪い予感が当たりませんように…そんなことを祈りながら記事を書いたのがまだ先週のことだった。

 「ドクターX」蛭間重勝以外のベスト4は何だったのか、西田さんに聞いてみたかった。「西遊記」の猪八戒、「池中玄太80キロ」、「おんな太閤記」の豊臣秀吉、「釣りバカ日誌」の浜崎伝助―記者の印象に残る4つの役を思い浮かべながら、ご冥福をお祈りします。 (関龍市朗)

中日スポーツ



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