学校名公開!中学受験で過去問を「繰り返し解く」意味がない学校は?【進学塾代表が解説】


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● 過去問が解けない!」と焦る前に 知っておきたい活用法

 中学入試では、過去問を解くことが重要であることは言うまでもありません。塾で普段、志望校に合わせた問題演習を重ねていても、実際に決まった時間内に集中して一定量のボリュームの問題を解くのは、それとは違った能力が必要になってきます。

 過去問を解いてみて、どのくらいの成績なら、その学校を受けても合格する可能性があるといえるのでしょうか。どうしても目指したい学校でも、過去問が解けない場合は諦めるべきなのでしょうか。過去問の点数で一喜一憂してはいけないというのは本当なのでしょうか。

 実は過去問は学校ごとにかなり特徴があり、その特徴に合わせてどのように取り組むべきかという最適な方法が変わってきます。今回は学校の実名を交えながら「効果的な過去問の活用法」についてお伝えしていきます。

 過去問にどのように取り組むか。まず、中学入試が初めてのご家庭の場合、本番の試験問題の傾向や、本番の試験状況にアジャストできないお子さんがいます。こうした方は「慣れ」が重要です。そのために過去問を解くのは必須のプロセスとなります。

 模試や一般的な塾の問題集と違い、過去問は試験問題に「カラー印刷の花の写真」が掲載されていたり、「カラー印刷の地図」だったりします。問題をホチキスで留めている学校もあれば、そうでない学校もあります。極端な話、そういう些細なことに動揺してしまったりするのが12歳です。だから過去問に触れて慣れておくことが重要なのです。

 では今のお子さんのレベルを基準として、上下、どのくらいのレベルの学校の過去問をやるべきなのか。また、何年分やるべきなのか。これは、基本的には普段通っている塾の方針に従ってください。

 本命の学校と「安全校」の学校の過去問を解くとして、それぞれの学校にはいくつも試験日程があったり、同じ学校でも異なる試験様式があったりします。そうなると過去問の数だけでも膨大で、全てやりきることは難しくなります。

 よく「過去問をやりきれません」という相談を受けることがあるのですが、3年ずつ5校分解くとしたら、15回分の過去問を解くことになってしまいます。

 大切なのは、全部の学校を同じ量やるのではなく、塾の指示に従ったうえで、「どの学校を何年分やるのか」という優先順位をつけることです。受ける学校の問題を全部解ききれなくても問題はありません。

 塾の普段の授業やテキスト、問題演習こそが、入試対策の核の部分なのですから、それを中心に学習するのが基本です。



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