浪人経験が人生の糧に? 童謡メンタルセラピスト・山西敏博教授の軌跡

人生の岐路に立つ浪人。現代では減少傾向にある浪人ですが、その経験は人生にどのような影響を与えるのでしょうか? 本記事では、秀明大学教授であり、童謡メンタルセラピストとして活躍する山西敏博氏の浪人経験とその後の歩みをご紹介します。1年間の浪人生活が、60年の人生にどう影響したのか、その軌跡を辿ります。

幼少期から大学受験まで:転勤と教育熱心な両親のもとで

1964年、北海道札幌市に生まれた山西氏。自動車会社勤務の父と電電公社勤務の母の元、稚内、栗山町、札幌と道内を転々とする幼少期を過ごしました。小学校時代は優秀な成績を収めていましたが、それは教育熱心な両親の影響が大きかったようです。

山西氏は当時を振り返り、次のように語っています。「当時は塾に行くのはズルいという風潮があり、自学自習が基本でした。長男として期待されていた私は、母から勉強を見て貰うこともありましたが、80点以下だと厳しく叱られました。父は多忙でしたが、”さんずいの漢字を10個書いてごらん”といったように、自分で考える力を養うよう促してくれました。おかげで辞書を引く習慣がつき、漢字を得意とするようになりました。」

幼少期の山西さんと現在の山西さん幼少期の山西さんと現在の山西さん

浪人時代:同志社大学と北海道教育大学への合格

大学受験では第一志望の北海道教育大学札幌分校(現:札幌校)には不合格。浪人生活を送ることになります。努力の甲斐あって、1年間の浪人生活を経て、同志社大学商学部と北海道教育大学教育学部札幌分校に見事合格。最終的に北海道教育大学に進学します。

小学校教員の夢と現在の活動:浪人経験が生かされる日々

北海道教育大学に進学した山西氏でしたが、小学校教員になるという当時の夢は叶いませんでした。しかし、浪人時代に培った経験は、現在の活動の礎となっています。言語社会学、英語教育学、認知心理学を教える大学教授として、そして童謡メンタルセラピストとして全国の被災地を支援する山西氏。一見異なる分野に見えるこれらの活動ですが、そこには浪人時代に培われた思考力、忍耐力、そして人との繋がりを大切にする姿勢が根底にあると言えるでしょう。

浪人経験がもたらしたもの:60年の人生への影響

還暦を迎えた山西氏にとって、1年間の浪人生活はどのような意味を持つのでしょうか? 目標達成の喜び、挫折感、そして新たな目標への挑戦。これらの経験は、彼の人生観や価値観を形成する上で大きな役割を果たしたに違いありません。

「言語学者・加藤重広氏の研究によると、童謡は子供だけでなく、大人にも良い影響を与えることが示唆されています。童謡を通じて、人々に心の安らぎを提供したい」と山西氏は語ります。

若かりし頃の山西さん若かりし頃の山西さん

まとめ:人生の転機としての浪人

山西氏の経験は、浪人という選択が必ずしもネガティブなものではなく、人生の転機となり得ることを示しています。目標達成の喜びだけでなく、挫折から学ぶ経験もまた、人生の糧となるのです。 山西氏の今後の活躍に期待が高まります。