日銀総裁「現在はインフレの状態」、「デフレ脱却できてない」と首相


[東京 4日 ロイター] – 日銀の植田和男総裁は4日、衆院予算委員会で、現在はデフレではなくインフレの状態にあると述べた。一方、石破茂首相は「今デフレではないが、(デフレ)脱却はできていない。なぜなら再びデフレに戻らないことがはっきりしないから」との認識を示し、インフレかどうかを決めつけることはしないと語った。

米山隆一委員(立憲)の質問に答えた。

赤沢亮正経済財政担当相も、デフレの状況ではないとしながらも、インフレかどうかは明言を避けた。

赤沢担当相が3日、政府・日銀の物価目標は「基調的な物価上昇を望ましい形で2%に持っていくことだ」と述べたのに対して、米山委員は、赤沢氏の説明は「間違っている」と指摘した。2013年1月の政府・日銀の共同声明には、日銀が目指す物価安定目標として「基調的な物価上昇」との文言は出て来ず、基調的な物価上昇を持ち出すのは「後付けの理屈」だとした。

植田総裁は、日銀は消費者物価の「総合」が持続可能な意味で安定的に2%に行くことを目指していると説明。基調的な物価上昇率は消費者物価指数の総合から一時的な要因、持続的でないものを取り除いたものを意味するが「その操作は非常に難しいもので、わかりやすい形で示すことは難しい」と述べた。



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