長野市内のガソリンスタンドで店頭表示価格の事前調整疑惑が浮上している。関係者の証言によると、価格を揃えない業者が組合の事務所に呼び出されることがあったという。組合は関与を否定しているが、関係者は組合も把握していたはずだと指摘している。県は組合に対し、全県を対象とした実態調査と速やかな報告を求めている。
「従わざるを得ない」
ガソリンスタンドの関係者は、電話による価格調整の実態について証言した。
「電話連絡があり、『協力しないとわかってますよね?』みたいな話ではありました。うちは小さいところなので従わざるを得ないんですけれども」と語り、価格を揃えるよう強いられていたことを明かした。
組合事務所で「つるし上げ」
さらに衝撃的なのは、価格を揃えない業者への対応だ。
関係者は「価格を揃えていないと組合の事務所に呼び出されて、揃えるよう求められた業者もいる」と証言。
「『どうなってんだ』と、『和を乱すのか』というみたいな感じで、詰められるというか、半分脅迫ですよね。組合の事務所に呼びつけて、『みんなの前で謝れ』」と、その様子を生々しく語った。
組合の調査に疑問の声
組合は県からの要請を受け、2週間をめどに調査結果を報告する方針だ。
しかし、関係者は組合による調査の有効性に疑問を呈している。
「第三者委員会とかしないと厳しいんじゃないですかね。根本を絶たないと改善はしないと思いますよ」と語り、より透明性の高い調査の必要性を訴えた。
組合は「役員で調査の内容を検討している段階で、来週から本格的に進める予定」としており、「スピーディーに説明責任を果たせるよう調査を進めたい」としている。
(長野放送)
長野放送