リブラ「取り付け騒ぎ」の恐れ FRB報告書 金融安定リスク指摘

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米フェイスブックが計画する暗号資産「リブラ」のロゴ(共同)

米フェイスブックが計画する暗号資産「リブラ」のロゴ(共同)

 【ワシントン=塩原永久】米連邦準備制度理事会(FRB)は15日に公表した金融安定報告書で、米フェイスブックの「リブラ」のような暗号資産(仮想通貨)が「金融安定リスクとなる可能性がある」と懸念を示した。リブラなど金融資産の裏付けがある「ステーブルコイン」に信用問題が生じれば、利用者が一斉に換金に走る「取り付け騒ぎ」が起きる恐れがあるとした。

 リブラはドルなどの資産と交換可能にし、価値を担保するステーブルコインと呼ばれる仮想通貨の一種。

 FRBは半年ごとにまとめる報告書で、利用が急拡大した場合、金融システムや金融政策、マネーロンダリング(資金洗浄)対策に関連した「リスクとなり得る」と分析した。

 その上で、送金や決済が不調となるような事態を契機に信用が損なわれれば、ドルなどの資産に「保有者が一斉に換金するだろう」と指摘。換金不能に陥った場合には「国内外の経済活動や金融安定に深刻な影響を及ぼす恐れがある」と警戒感を示した。また、運営者に仕組みや取引条件の十分な情報開示を要求。プライバシー面も含む厳格な利用者保護が重要だとした。

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