【前後編の後編/前編からの続き】
下校中の小学生10人ほどの列に、鉄の塊と化したランドローバーが突っ込んだ――。埼玉県三郷市でひき逃げ事件が起きたのは5月14日の午後4時過ぎのこと。車に衝突された小学6年の男児4人は足の甲の剥離骨折や打撲などの重軽傷を負い、車を運転していたトウ洪鵬(とうこうほう)容疑者(42)と同乗者の王洪利(おうこうり)容疑者(25)は、わずか数分で現場から逃走している。
【写真を見る】トウ容疑者が暮らす団地と、事故車両を放置した元勤務先の従業員寮
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前編【「邪魔だから違う場所に行くね」と子どもに言い残し逃走 三郷市・小学生ひき逃げ事件、中国籍の42歳男のあきれた虚言 元勤務先の社長は「許せない」】では、自らの会社の寮の駐車場に事故後の車を放置されたことについて、トウ容疑者の元勤務先の建設会社の社長の怒りの声を紹介した。
この社長によると、社員でもないのに寮の駐車場を使われるなど、トウ容疑者の問題行動に悩まされていたという。
「勤務態度もよくなかった」
元勤務先での仕事の内容は内装の解体と片付けだったといい、
「廃材やコンクリートの破片といった“ガラ”の処理をだらだらやって、勤務態度もよくなかった。仕事がキツかったからか、3カ月ほど前に辞めました。仕事で親しくなった王とは辞めてからも付き合いがあり、うちで働いている中国人従業員の家に車で遊びに行ったりしていた」(前出の社長)
そして1カ月ほど前、トウ容疑者は川口市から三郷の団地に引っ越してきた。
「団地住民の車が出入りできなくなるような位置に駐車」
社会部記者の話。
「団地では妻子と暮らし、祖父母もいたようです。ただし、団地住民の車が出入りできなくなるような位置にランドローバーを止めることもしばしばあった。三郷で車庫証明を取っていないために団地には駐車できず、くだんの従業員寮を駐車場代わりにしていたのかもしれません。外国の免許を日本のものに切り替える“外免切替”を行っており、免許証に問題はなかったのですが」
建設会社の社長によると、ランドローバーの前はレクサスに乗っていたという。運転免許はあっても法を守ろうとする意識はかけらもない高級外車好きの中国人解体工。法廷では、さすがにうそはつけまい。
前編【「邪魔だから違う場所に行くね」と子どもに言い残し逃走 三郷市・小学生ひき逃げ事件、中国籍の42歳男のあきれた虚言 元勤務先の社長は「許せない」】では、自らの会社の寮の駐車場に事故後の車を放置されたことについて、トウ容疑者の元勤務先社長の怒りの声を紹介している。
「週刊新潮」2025年5月29日号 掲載
新潮社