政府が随意契約で放出する備蓄米の大手小売業者への引き渡しが29日、始まった。生活用品大手アイリスオーヤマ(仙台市)の精米工場に備蓄米を積んだトラックが到着。6月2日から税抜きで5キロ当たり2千円で店頭に並べる。楽天グループは29日午後にインターネット通販サイトで販売を始め、一部は直後に売り切れた。イオンも近く備蓄米を引き取る予定で、小売業者向けの放出が本格化。多くは備蓄米と表示を明確にする。ただ自社で精米設備を持っていない企業もあり、販売拡大の課題となっている。
アイリスは政府から備蓄米1万トンを調達した。グループ内に精米工場があり、手続きが順調に進んだ。29日午前、トラックに積まれた約12トンの備蓄米が工場内に搬入。担当者は「店頭に早く並べていきたい」と話した。店頭では備蓄米と分かるシールを貼る。6月2日には仙台市、川崎市、千葉県松戸市の系列のホームセンターで販売する。
楽天は通販サイト「楽天市場」に特設ページを設置した。