9日、自民党の西田昌司議員が参議院決算委員会において、石破総理の「日本の財政状況はギリシャよりもよろしくない」という発言について追及した。
西田議員は冒頭、「私の発言で結果的に沖縄県民及び多くの方の心に傷をつけることになったことにつきまして、改めてお詫び申し上げます。また、このことにつき、石破総理をはじめ政府の方々や森山幹事長はじめ与党の皆様方にもご迷惑をおかけいたしました。改めてお詫びを申し上げたいと思います。今後は、より一層沖縄県民の心に寄り添い、そしてまた日本を守るため、国会議員としての責務を果たすことをお誓いし、質問に入らせていただきます」と謝罪した。
続けて、西田議員は5月19日の参議院予算委員会における石破総理の「日本の財政はギリシャよりよろしくない」という発言の真意を確認した。
これに対し石破総理は「日本の債務残高の対GDP比は2023年に240%で、かつて債務危機を経験したギリシャが2009年に128.5%と比べて高い水準にあることを念頭に置きながら、日本の財政は厳しいという状況について事実を申し上げた」と答えた。
だが、西田議員は「ギリシャの場合は、実は日本と比べる状況ではない」とした上で以下のように質問した。
「日本は『自国立て通貨』でやっている。日本の場合には、政府保有の金融資産もものすごくあり、比較すべき対象でない。その上で申し上げたいのは、実はコロナの時代に100兆円を超える補正予算を出して医療と経済を守った。その結果、国債残高は一気に膨らんだが経済が回復してGDPも630兆円ぐらいと税収も増えた。IMF(国際通貨基金)の資料によると日本の債務対GDP比はすでにコロナ以前の2019年の236.4%から、2025年見通し234.9%に減額、つまり回復している。G7各国でコロナ以前の債務対GDP比に戻っている国は日本以外にあるのか?」