「イスラエルは歴史的な罰を受けた」 イラン大統領が「勝利」宣言


【写真まとめ】米軍が攻撃したイラン核施設周辺の損傷の様子

 ペゼシュキアン氏は、米国と核開発を巡る協議を進めていた最中にイスラエルが戦闘を始めたことに触れ、「交渉の席に着いている間に侵略をした。敵の背信行為を歴史は忘れないだろう」と強調。12日間の戦闘でイスラエルは「想像を絶する」被害をこうむり、イランの核開発計画の破壊にも失敗したと主張した。

 ペゼシュキアン氏は24日、ミサイル攻撃の標的とした米軍基地があるカタールや、米国との核協議を仲介しているオマーンなどイスラム諸国の首脳らと電話協議を行い、近隣国との対立は望んでいないことを強調した。また、マレーシアのアンワル首相との電話協議では「イスラエルが停戦に違反しない限り、イランも攻撃しない」と述べ、停戦合意を履行する考えを示した。

 テヘラン市内では24日、数千人の市民が路上に集まり「勝利」を祝った。参加者は「米国に死を」「子供殺しのイスラエルに死を」などと叫び、精鋭軍事組織・革命防衛隊や軍をたたえた。

 両政府によると、今回の戦闘でイスラエルでは28人が死亡し、1200人以上が負傷。イランでの死者は600人を超え、負傷者も5300人以上に上った。

 イランでは中部フォルドゥやナタンツなどの主要な核施設が攻撃を受けたほか、革命防衛隊トップや核科学者ら多くの要人が死亡。石油貯蔵施設やガス田も被害を受けた。イスラエルでは石油精錬所や病院などにミサイルが着弾した。【カイロ金子淳】



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