7月3日に公示を迎える参議院議員選挙は、特に和歌山選挙区で激しい戦いが繰り広げられています。かつて「自民党王国」と呼ばれ、昨年政界を引退した二階俊博元幹事長(86)の強固な地盤であるこの地では、保守分裂の構図が最大の焦点となっています。
二階氏の後継を巡っては、今年2月9日、二階氏の三男である二階伸康氏(47)と、前和歌山県有田市長の望月良男氏(53)が、自民党県連の公認候補の座をかけて投票を行いました。その結果、二階伸康氏が公認候補となることが決定しました。
しかし、この決定は遺恨を残しました。公認を得られなかった望月氏は、二階家とは政治的に距離がある世耕弘成前参院幹事長(62)に近い存在と見られています。望月氏はその後、無所属での出馬を表明するに至り、自民党公認の二階伸康氏に対し、世耕氏に近い望月氏が挑む「保守分裂」という異例の事態が発生しました。この一騎打ちに、改選数1を巡る野党候補も絡み、混戦模様となっています。
電撃参戦した女性候補と鶴保議員の「親密すぎる関係」
そんな複雑な情勢の和歌山選挙区に、さらなる「異変」が起きています。自民党関係者が明かすところによると、同じ選挙区からの立候補を表明したある女性候補と、和歌山県選出の鶴保庸介参院議員(58)が、最近まで「親密すぎる関係」にあったことが取り沙汰されており、政界に混乱が広がっているというのです。
和歌山県選出の鶴保庸介参院議員。女性候補との関係が取り沙汰されている
鶴保議員は、前出の二階俊博氏に近い政治家として知られています。一方、今回電撃参戦した女性は、地元で不動産会社の社長を務めている人物です。
一体なぜ、彼女は出馬を決意したのでしょうか。その理由や、鶴保議員との関係について尋ねるべく、6月初旬に取材を申し込んだところ、ピンクのポロシャツ姿の女性本人が応対しました。
鶴保先生との関係について聞きたいと問いかけると、彼女は「うん、うん、うん。どうやって答えたらええんやろ? でもね、私が自分から言うと角が立つでしょう?」と言葉を選びました。そして、少し赤面しながら、ポツリとこう呟いたのです。
「アハハハハ……私は、楽しかったと思って」
一方、鶴保事務所にこの女性社長との関係について尋ねましたが、現時点で回答はありませんでした。
この電撃参戦した女性候補の正体、出馬を決意した理由、そして鶴保議員との公私にわたる詳細な関係については、「週刊文春 電子版」がさらに詳しく報じています。
和歌山参院選は、二階氏の後継争いから端を発した保守分裂に加え、思わぬ人物の登場とそれに伴う新たな疑惑が浮上し、選挙戦の行方がますます不透明になっています。今後の展開が注目されます。
Source: 週刊文春 電子版 / 週刊文春編集部