『これ仕事ですか?』部下反抗への上司対応と話し方

部下が指示に反抗的な態度を示す時、上司の対応が問われます。人材育成コンサルタントの北宏志氏は、「部下から『これ、私の仕事ですか』と言われ、上司が動揺・回避すれば部下は増長し、チーム士気に関わる。業務内対話が重要」と説きます。波風を恐れて放置すれば、一時的に平穏でも長期的には悪影響は避けられません。したがって、上司は面倒がらずに部下と向き合い、業務時間内にしっかりと対話を行うことが不可欠です。

会議で指示について話し合う上司と部下のイメージイラスト。反抗的な部下の態度への対応を対話で解決する様子を示唆。会議で指示について話し合う上司と部下のイメージイラスト。反抗的な部下の態度への対応を対話で解決する様子を示唆。

チームへの効果的なメッセージ伝達法

ここで話題は少し変わりますが、北氏はチーム全体へのメッセージ伝達にも言及しています。伝えるべきことを効果的に届ける話し方について考察します。

まず、準備なしの「勢い任せ」は、最も避けるべき話し方とされます。伝えたいことが整理されず、重要な点を落としたり、不要なことを口にしたりするリスクが高く、聞き手にメッセージが効果的に伝わりません。良い結果を生む可能性は低いでしょう。

次に、台本で整理する話し方は、内容を構造化し、伝え忘れを防ぐ点では有効な「二流」の方法です。しかし、話し慣れていない人が台本を読み上げるだけでは、話し手の感情や熱意が伝わりにくく、聞き手の心に響きにくいという欠点があります。学生時代に教科書を棒読みする先生の話を聞いて眠くなった経験があるように、情報は伝わっても印象に残りにくい話し方になりがちです。

会議で退屈そうに聞いている参加者のイメージイラスト。台本通りで心に響かない話し方の影響を示唆。会議で退屈そうに聞いている参加者のイメージイラスト。台本通りで心に響かない話し方の影響を示唆。

では、心に響く「一流」の話し方とはどのようなものでしょうか。

北宏志氏の論から、反抗的な部下への対応は、動揺せず業務内対話が鍵となることが分かりました。また、チームへの伝達法として「勢い任せ」と「台本通り」の限界も見えました。本稿はここまでですが、効果的な伝達法の探求は続きます。

参考資料: