7月3日に公示された参議院議員選挙は、投開票日の7月20日に向け選挙戦が佳境に入っています。国政選挙の試金石とされる都議選での自民党議席減を受け、今回の参院選の情勢予測が注目されています。特に、自民党が裏金問題などの影響で厳しい戦いを強いられる中、与党の過半数維持が焦点です。週刊文春は専門家による全選挙区の情勢分析を実施しました。
衝撃の予測結果と過半数維持の行方
政治広報システム研究所代表の久保田正志氏と週刊文春が行った全選挙区の情勢分析では、自民党と公明党の獲得議席数に関して衝撃的な予測が出ました。週刊文春Kデスクは「率直に言ってとても驚きました」と語っています。最大の焦点は、与党が過半数(改選数74のうち自公で50議席)を確保できるか、それとも割ってしまうかです。永田町の関係者間でも過半数維持の見方と困難視する見方で予想が割れており、情勢の不透明さがうかがえます。石破茂首相が掲げた自公目標は非改選と合わせて過半数を維持するための50議席であり、これは自民党の議席減を前提とした悲観的な目標と言えます。背景には自民党の裏金問題などに対する有権者の厳しい視線があります。
参院選の厳しい情勢下にある自民党総裁、石破茂首相
自民離れ票の「受け皿」は?
自民党が議席を減らすことが避けられない情勢の中、自民党に投票しない有権者の受け皿となる政党がどこになるのかが次の焦点です。週刊文春Kデスクによると、立憲民主党は必ずしも自民党から離れた票を十分に拾いきれていない印象とのことです。その代わり、参政党や日本保守党といった新興勢力が、「自民離れ」の層からの支持を集めると分析しています。これらの政党が、今回の参院選でどれだけ議席を獲得できるかが注目されます。
今回の参院選は、自民党にとって裏金問題が直撃し、議席減は避けられない情勢です。与党の過半数維持が最大の焦点となる一方、自民党離れ層の受け皿として、参政党や日本保守党などの新興政党がどこまで議席を伸ばすかが注目されます。詳しい全選挙区の情勢予測は、「週刊文春 電子版」をご覧ください。
参照元:週刊文春 2025年7月10日号