【参院選・激戦区ルポ】山尾志桜里氏を意に介さない「立憲・塩村氏」と榛葉幹事長全面支援の「国民・牛田氏」…それぞれの反応は?


【一覧】2025参院選「全選挙区当落予測」はこちら(6月26日時点)

*  *  *

 うだるような暑さで蒸しかえる世田谷区の下北沢駅前。平日の午後4時にもかかわらず、塩村氏の演説には100人ほどの聴衆が集まっていた。

「最初は警察にこう言われたんですよ。『塩村先生、風営法は警察の一丁目一番地。指一本触れさせないよ』と。でもここまでの問題になってさすがにまずいということで、ある時点からコロッと態度が変わって協力してくれるようになりまして、風営法の改正につながりました」

 開口一番、塩村氏がアピールしたのは減税や現金給付ではなく、「風俗営業法」についてだった。悪質ホスト問題とその背景にある反社会的勢力「匿名・流動型犯罪グループ(トクリュウ)」の対策として、風営法改正への動きを自らがけん引した実績を語った。

 犯罪に巻き込まれやすい若年層が多い“シモキタ”では、刺さる訴えかもしれない。制服姿で最前列に立っていた18歳の女子高校生に話を聞くと、「おじさんよりも若手の政治家さんが好きで。だって生き生きしているじゃないですか。パワフルな人に頑張ってほしい」と目を輝かせていた。立憲の支持層は高齢者が多いとされるが、若者たちもビラを片手に足を止めていた。

 今回の参院選の争点となる物価高対策については、「給付と減税だけでは絶対にダメ」と断言。短期的な対策頼みではなく、再生可能エネルギー分野に投資してエネルギー自給率を上げる、長期的な対策が必要だと強調した。

 正直こちらの訴えは、投票をうながす選挙演説として効果的なのか疑問だったが、塩村氏は胸を張ってこう続けた。

「分かりにくくて、全然選挙向きの公約じゃありません。でも参議院議員は6年間の任期があるのだから、長期の視点を持った政策を進めていかなくてはいけない」



Source link