大阪万博の「ミャクミャクマンチョコ」が投資対象に?高騰するプレミア価格の裏側

今年4月13日から開催されている「大阪・関西万博2025」は、開催から3ヵ月が経過し、一般入場者数が1000万人を突破しました。当初はその独特な見た目に戸惑いの声も聞かれた公式キャラクター「ミャクミャク」ですが、今では「ミャクミャク様」と呼ばれるほど人気が急上昇しています。多数のコラボ商品が登場する中、特にファンの間で注目を集めているのが、株式会社ロッテとコラボした限定商品『ミャクミャクマンチョコ』です。この商品は一部でプレミア価格がつき、新たな「お菓子投資」としても人気を集めています。

ミャクミャク人気が牽引する「お菓子投資」ブーム

シールコレクター向け販売店『ゼウスの森』のオーナーであり、自身もシールコレクターである岩城帝煕氏は、「株や仮想通貨のように大きく利益が出るわけではないですが、“お菓子”も投資対象として考えるのはありだと思います」と語ります。彼が指摘する「お菓子」とは、ロッテの人気商品『ビックリマンチョコ』と、大阪・関西万博の公式キャラクター「ミャクミャク」がコラボした『ミャクミャクマンチョコ』のことです。

ロッテと大阪・関西万博公式キャラクターミャクミャクがコラボした「ミャクミャクマンチョコ」のパッケージ。人気のミャクミャクグッズとして注目されるお菓子投資の対象。ロッテと大阪・関西万博公式キャラクターミャクミャクがコラボした「ミャクミャクマンチョコ」のパッケージ。人気のミャクミャクグッズとして注目されるお菓子投資の対象。

発売わずか15分で完売!ロッテが語る異例の反響

今年4月に発売された『ミャクミャクマンチョコ』は、ロッテのオフィシャルストアや関西エリアを中心に数量限定で販売されると、瞬く間に売り切れが続出する異例の人気商品となりました。株式会社ロッテ広報部によると、「1970年代に人気を博したビックリマンのキャラクター『スーパーゼウス』や『ヘッドロココ』と『ミャクミャク』の世界観を融合させ、大人のコレクター層だけでなく、万博に関心を持つファミリー層や若年層まで幅広く楽しんでいただける商品として開発しました」とのこと。具体的な販売個数は非公表ながら、同社オンラインショップでは販売開始から15分弱で完売するほどの大きな反響があったといいます。

希望小売価格1,620円(6個入りセット)だったこの商品は、現在ではAmazonやメルカリなどのネット通販で4,000円から5,000円前後で取引されており、実に3倍ものプレミア価格がついています。

コレクター熱を刺激するシール戦略とプレミア化の実態

『ミャクミャクマンチョコ』には、すべてビックリマンイラストレーターによる描き下ろしとなる全10種のコラボシールのうち、いずれか1枚がランダムで封入されています。このうち2種類はシークレット仕様となっており、メルカリではシールのみのコンプリート版が高値で取引されるなど、コレクターの熱気が過熱しています。

「フルコンプ」が鍵?専門家が語るミャクミャクマンチョコの資産価値

では、『ミャクミャクマンチョコ』は投資として成立するのでしょうか。前出の岩城氏は、「コラボシリーズで販売個数が限られたものは、絶対数が少ないため資産価値は間違いなく上がるでしょう」と語ります。昭和時代には30円で購入できたビックリマンチョコの初期シールは、現在『スーパーゼウス』が100万円前後、『ブラックゼウス』が150万円前後で取引されている例もあります。

しかし、『ミャクミャクマンチョコ』には「シークレットシール」は存在するものの、旧来のビックリマンにみられるような封入確率の低い「レアシール」は含まれていません。このため、単体で高額になるシールはなく、「フルコンプ(全種類コンプリート)」状態で初めてその価値が生まれると岩城氏は指摘します。さらに近年のシール市場では、開封済みのシールだけでなく、箱やパッケージが未開封であることも大きな付加価値となります。そのため、資産性を狙うのであれば、適正価格を見極めて箱買いすることが重要だと考えられています。

今からでも入手可能?販売状況と今後の期待

コレクター心理と万博人気が重なり、いま最も注目される『ミャクミャクマンチョコ』。今からでもフリマアプリやコレクターショップ以外で購入するチャンスはあるのでしょうか。ロッテ株式会社広報部は、「ビックリマンシールは世代を超えて集めたくなる文化を築いてきました。今回もユニークなコラボとして記憶に残り、長く楽しんでいただけるアイテムになれば嬉しく思います」とコメント。続けて「数量限定のため在庫数はかなり減ってきてはいますが、近畿地方の一部オフィシャルストアや駅売店などを中心に販売中ですので、ラッキーなら巡り合えるかもしれません」と、まだ入手可能な可能性があることを示唆しました。

ミャクミャクファンにもビックリマンファンにも注目される「お菓子投資」。食べてよし、寝かせてよし――『ミャクミャクマンチョコ』は、いま最も甘くて熱い「投資先」なのかもしれません。

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