台湾野党議員への大規模リコール、成立ゼロの公算 民進党系が完敗「ねじれ解消」困難に


民進党の頼清徳政権は、台湾史上初となる大規模リコール運動を後方支援してきたが、結果的に完敗したことで頼政権の求心力低下は避けられない。来年の統一地方選や、頼氏が再選を目指す2028年の次期総統選にも影響が出そうだ。

また民進党の「抗中保台(中国に対抗し台湾を守る)」路線が否定された形で、台湾の統一を掲げる中国当局にとっては好都合な展開となった。

現在の立法院(国会、定数113)の議席は国民党系54(うち無所属2)、民進党51、第2野党の台湾民衆党8。昨年1月の立法委員選で過半数を握った野党側は共同歩調を強め、頼政権の行政権を弱める法案や、政府予算案を大幅に削減・凍結する予算案を相次いで可決してきた。

与党系の市民団体は野党の立法委員が「中国の代理人」となり憲政を混乱させているとして今年2月にリコール運動を本格化させ、民進党も支援。国民党側は、頼政権を監督する立法院の機能が重要だとして反対票を投じるよう訴えていた。

8月23日にも国民党の立法委員7人に対するリコール投票が行われるが、いずれも署名集めの段階で苦戦しており、成立のハードルは高い。



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