佳子さま、大阪・関西万博を視察:伝統文化への深い関心と国際交流を深める

秋篠宮家の次女、佳子さまは23日午後、大阪・関西万博(2025年日本国際博覧会)の会場を日帰りで視察されました。ドット柄の白いワンピース姿で様々なパビリオンを巡り、日本の伝統工芸への深い関心と、これまでの公式訪問国との国際交流を深められました。

日本館での科学と伝統への触れ合い

佳子さまが最初に訪ねられたのは、日本政府のパビリオン「日本館」でした。ここでは「火星の石」の展示を熱心にご覧になり、隕石に実際に触れて説明を聞かれるなど、科学分野への好奇心を示されました。

続いて、青森県を代表する伝統工芸品である「津軽塗」の製作体験ブースへ。佳子さまは「これくらい強く押さえるんですか?強めですね」と尋ねながら、紙やすりで漆を削り、美しい模様を出す作業に挑戦されました。時に苦戦しながらも、その工程を楽しんでいらっしゃるご様子でした。
大阪・関西万博会場を視察されるドット柄の白いワンピース姿の佳子さま大阪・関西万博会場を視察されるドット柄の白いワンピース姿の佳子さま

輪島塗への心遣いと災害復興への願い

その後、直径およそ1メートルにもなる漆黒と金の発色が美しい輪島塗の大型地球儀が展示されている「夜の地球EarthatNight」を訪問されました。佳子さまは説明に何度も頷きながら、じっと耳を傾けていらっしゃいました。

日本工芸会の総裁をお務めになる佳子さまは、今年1月の能登半島地震で甚大な被害を受けた石川県の輪島塗職人たちを深く案じていらっしゃるとのこと。この際も、「その後の輪島はいかがですか」「皆さんによろしくお伝えください」「見られてよかったです」と、被災地の状況や職人たちの安否を気遣うお言葉を述べられました。
津軽塗の製作体験ブースで作業に臨む佳子さま津軽塗の製作体験ブースで作業に臨む佳子さま

公式訪問国パビリオンでの国際交流

今回の万博視察の締めくくりとして、佳子さまは過去に公式訪問された経験のあるブラジルとペルーのパビリオンを訪れられました。「ブラジル館」では、ブラジルの伝統的なマント「パランゴレ」に日本の「羽衣」を組み合わせたユニークな展示「パランゴロモス」などを熱心にご覧になりました。現地の絵画や植物のオブジェを見て回られた後には、「訪問中のことを思い出して、身近に感じます」と、楽しげに語られる場面もありました。
輪島塗の大型地球儀が展示された「夜の地球EarthatNight」で説明に耳を傾ける佳子さま輪島塗の大型地球儀が展示された「夜の地球EarthatNight」で説明に耳を傾ける佳子さま

「ペルー館」では、日本とペルーの文化が融合した料理「プルポ・アル・オリーボ」(柔らかく茹でたタコにオリーブオイルやアボカドのソースをかけて食べる料理)の調理デモンストレーションをご覧になりました。完成した料理を試食された佳子さまは、「とても美味しいです」と笑顔で感想を述べられました。

視察を終えて

今回の大阪・関西万博視察は、佳子さまが日本の伝統工芸に対する深い造詣と、国際親善への積極的な姿勢を示す貴重な機会となりました。特に能登半島地震で被災した輪島塗職人への温かいお心遣いは、多くの人々に感動を与えたことでしょう。佳子さまは23日中に東京へ戻られました。
ペルー館で文化融合料理「プルポ・アル・オリーボ」を試食される佳子さまペルー館で文化融合料理「プルポ・アル・オリーボ」を試食される佳子さま

参考資料

  • TBS NEWS DIG Powered by JNN
  • TBSテレビ