【ウィーン、キーウ共同】欧州連合(EU)加盟国のハンガリーとスロバキアが、ウクライナと対立を深めている。両国が依存するロシア産原油を運ぶパイプラインがウクライナ軍に攻撃され、一時的に供給停止したためだ。両国はEUの対ウクライナ軍事支援強化に賛同せず、ハンガリーはウクライナのEU加盟にも反対している。対立は欧州の結束の乱れにつながりかねない。
ウクライナは8月中旬以降、ロシアからベラルーシやウクライナを経由して原油を送る「ドルジバ・パイプライン」のロシア国内の関連施設を無人機で攻撃。西部ブリャンスク州の送油施設などで火災が発生し、22日までに供給が停止した。
欧州諸国はウクライナ侵攻を受けてロシアからのエネルギー輸入を段階的に停止しているが、ハンガリーとスロバキアは輸入を続けている。両国は、EUの外相に当たるカラス外交安全保障上級代表に書簡を送り、国内の安定供給に重大な支障があると訴えた。
ウクライナのシビハ外相は「ハンガリーはエネルギーの調達先を多様化し、ロシアから独立するべきだ」と強調した。