2023年8月25日、北海道北見市内の国道39号線沿いで発生した乗用車の衝突事故が、その衝撃的な映像からSNS上で広く拡散され、注目を集めています。黒い乗用車が突然猛スピードでバックし、他の車両に衝突後、回転寿司店の壁に突っ込むという信じがたい光景は、一歩間違えば大惨事につながりかねないものでした。幸いにも負傷者はなく、運転手は警察に対し「パニックになった」と説明しているとのことです。
「まるで逆再生」SNSで拡散された衝撃の衝突事故映像
この事故の様子を捉えた動画は、SNS上で「まるで逆再生のようだ」と話題になり、瞬く間に拡散されました。動画には、高速回転するエンジン音を響かせながら、黒い乗用車が脇道からT字路交差点に向かって猛スピードでバックしていく様子が映し出されています。目撃者からは悲鳴と驚きの声が上がり、その異常な状況を物語っています。
車両はそのままT字路に突入し、国道を走行していた別の乗用車の前部に衝突。さらに国道脇にある回転寿司店の壁に激しく衝突し、向きを変えて停止しました。この間、国道の歩道には男女が歩いており、特に女性は寸前のところで飛び退き、間一髪で巻き込まれることを免れるという危機一髪の場面もありました。事故直前のT字路脇にいた女性も、「ヤバい」と衝撃を受けて言葉を失っています。
この動画は9月1日にスレッズで投稿され、X(旧ツイッター)で転載されることで一気に広まり、まとめサイトでも取り上げられました。投稿者によると、暴走した車を運転していたのは60代から70代くらいの男性ドライバーだったとのことです。さらに、リプライには、この車両が直前に国道で別の追突事故を起こし、逃走中に急なバック運転で再び衝突した後に脇道に入り、動画のような暴走に至ったという目撃情報も寄せられています。
北海道北見市のT字路脇にある回転寿司店「魚べい」に突っ込んだ黒い乗用車。グーグルストリートビューから見た事故現場の様子。
事故原因は運転手の「パニック」か、警察が詳細を捜査
この一連の事故に関して、北海道警北見署は9月2日、J-CASTニュースの取材に対し、事故は8月25日の15時台に発生したと説明しました。中年男性が運転する乗用車が今回の事故を引き起こしましたが、幸いにも負傷者は出ていません。飲酒運転の事実も確認されておらず、運転手の男性は警察の聴取に対し、「パニックになった」と暴走運転を認めているとのことです。北見署では、事故当時の詳細な状況について現在も捜査を進めています。
「魚べい」北見店、物理的損害と営業への影響は?
衝突された店舗は、回転寿司チェーン「魚べい」の北見店でした。店舗を運営するGenki Global Dining Concepts(東京都台東区)の広報課が9月2日に行った取材によると、事故発生時、店舗の外で大きな音がしたため、スタッフが確認に出たところ、店の看板が破損していることを確認しました。
当時、店内には数人の客がいましたが、突然の出来事に驚いた様子ではあったものの、客に怪我はなく、店舗の営業にも支障はなかったとしています。物理的な損害はあったものの、人的被害や営業停止といった最悪の事態は免れた形です。
今回の事故は、運転手の不適切な操作が招いた結果であり、その衝撃的な映像がSNSを通じて広く共有されました。幸いにも人命に関わる大きな被害は出ませんでしたが、運転手の「パニック」が招いた危険な状況は、改めて安全運転の重要性と、緊急時の冷静な判断力の必要性を浮き彫りにしています。警察による詳細な捜査の進展が待たれます。
参照元
- J-CASTニュース
- 北海道警北見署
- Genki Global Dining Concepts 広報課