皇室の活動が国民の大きな注目を集める中、愛子さまのご公務へのご姿勢はますます確固たるものとなっています。特に、このたび発表された「防災推進国民大会2025」(ぼうさいこくたい)へのご臨席は、愛子さまが国民の安全と安心に対する深い思いをお持ちであり、将来的に災害対策をライフワークとして位置づけられる可能性を示すものとして、大きな期待が寄せられています。先般のTICAD茶会での堂々としたお振る舞いに続き、この新たな分野でのご活躍は、愛子さまのご公務の幅を大きく広げることとなるでしょう。
若草色の振り袖姿でTICAD茶会に臨まれる愛子さま、賓客に笑顔でご挨拶
国際親善の場から新たな公務へ:TICAD茶会でのご活躍
去る8月22日、天皇皇后両陛下が「TICAD(アフリカ開発会議)」に出席した各国首脳夫妻らを招いて催された茶会に、愛子さまもご出席されました。若草色の雅やかな振り袖をお召しになった愛子さまは、居並ぶ招待者に対し、晴れやかなご表情で丁寧にご挨拶されました。この茶会には、アフリカ諸国から33人の首脳級を含む49カ国の代表が参加しており、宮中茶会に招かれる賓客も多数に上りました。秋篠宮ご一家をはじめ、常陸宮妃華子さま、三笠宮家の信子さま、彬子さまと瑶子さま、高円宮妃久子さまなど、多くの皇族方が一堂に会し、国際親善に努められるにぎやかなひと時となりました。
愛子さまは、この茶会に先立つ15日には、両陛下とご一緒に御所で外務省中東アフリカ局の担当者からご進講を受けられるなど、万全の準備を整えられました。宮内庁関係者によると、各国首脳夫妻と懇談される愛子さまのご様子は実に堂々としたもので、「ご公務に臨むスタイルを着実に確立されてきている」と評価されています。
「防災推進国民大会2025」へのご臨席とその意義
宮中茶会の同日、宮内庁は愛子さまが9月6日から新潟県を訪れ、「防災推進国民大会2025」にご出席されることを発表しました。この大会は「防災の国体」、『ぼうさいこくたい』として知られ、内閣府が2016年から主催している防災に関する日本最大級のイベントです。行政機関、民間企業、教育機関など、防災活動に関わる多様な人々が一堂に会し、講義型セッションや来場者向けの体験型ワークショップを通じて国民の防災意識向上を図り、防災関係機関の連携を深めることを目的としています。
注目すべきは、愛子さまのご勤務先である日本赤十字社(日赤)もこの大会に参加している点です。第10回となる今回の新潟県での開催において、皇族のご参加は初めてのこととなります。愛子さまは大会で、能登半島地震の福祉支援に関するセッションなどを聴講される予定です。さらに、2004年の新潟県中越地震で全村避難を経験し、その後見事に復興を遂げた山古志村(現・長岡市)などにも足を運び、地域の人々との交流も行われると報じられています。
災害への深い思いと「ライフワーク」としての防災公務
新潟での「ぼうさいこくたい」ご臨席は、愛子さまにとって「生涯をかけて臨む」ご公務の分野を築き上げる大きな一歩となると考えられています。長年皇室番組に携わる放送作家のつげのり子氏は、愛子さまが日赤の社員として「日常的に災害を意識する機会が多い環境におられる」と指摘し、「国民一人一人がどのように災害に備え、助け合い、関係機関が手を差し伸べることができるのか、常に考えていらっしゃる」と述べました。
宮内庁関係者は、愛子さまが第10回大会のみならず、毎年全国の開催県に足を運ぶことを望まれていると明かし、防災が愛子さまの「ライフワーク」となる可能性を示唆しています。日赤で災害ボランティアの支援や育成に関わってこられた愛子さまは、皇族として災害発生時の救助や救援、被災地の復旧・復興にどのように関わるべきか、日ごとに思いを募らせ、お考えを深められてきたと伺えます。特に今回の開催地である新潟県は、21年前の中越地震で甚大な被害を経験しました。当時3歳になられる前だった愛子さまですが、最大震度7を記録し、68人の犠牲者を出したこの災害が、後に愛子さまが災害に関心を抱くきっかけの一つとなったと言います。このような背景から、新潟県での「ぼうさいこくたい」への参加は、愛子さまご自身も熱望されていたようです。また、2024年1月に日赤へのご就職が発表された直前に能登半島地震が発生したことも、愛子さまの災害への思いを一層強くする転機となったことでしょう。
愛子さまの「ぼうさいこくたい」へのご出席は、単なる公務の一つに留まらず、日本社会が直面する災害という課題に対し、皇室がどのように寄り添い、貢献していくかを示す重要なメッセージとなるでしょう。愛子さまの深いご関心とご活動が、国民の防災意識の向上と地域社会の強靭化に寄与することが期待されます。
参照元
- 宮内庁関係者
- 皇室担当記者
- 放送作家 つげのり子氏
- 日本赤十字社 (日赤)
- 内閣府「防災推進国民大会」