「24時間テレビ」史上最低視聴率の波紋:SUPER EIGHT横山裕と寄付金着服事件の影

日本テレビが全国ネットで毎年放送するチャリティー特番「24時間テレビ」は、今年の平均世帯視聴率が低迷し、大きな議論を呼んでいます。特に、チャリティーマラソンのランナーを務めた「SUPER EIGHT」の横山裕氏(44)にとっては、一見不調に見えるこの結果が、必ずしも悪いものではなかったという見方も浮上しています。一体何が今年の番組の視聴率を左右し、どのような背景があったのでしょうか。

「24時間テレビ」史上最低視聴率の背景とは?

8月30日から31日にかけて放送された今年の「24時間テレビ」は、平均世帯視聴率が11.0%を記録しました。これは、番組の目玉企画であるチャリティーマラソンが始まった1992年以降、史上ワースト記録という厳しい結果です。この不振の主要因として、日テレ関係者は「やはりキャスティングだろう」と指摘しています。ランナーの発表から局内には失望の声が広がり、「最低視聴率を記録する」という予言まであったとされていますが、それが現実となってしまいました。

ランナー横山裕氏の知名度と「SUPER EIGHT」の現状

「24時間テレビ」において事実上の主役となるランナーに横山裕氏が務めることが7月31日に発表された際、局内ではその知名度に対する懸念が表明されました。横山氏が所属する「SUPER EIGHT」(旧ジャニーズ事務所のスタートエンターテイメント社所属)自体は有名なグループですが、同社内では後輩グループである「Snow Man」「SixTONES」「King & Prince」らに人気の面で劣ると評価されています。特に、大ヒットバラエティー番組「月曜から夜ふかし」(日テレ系)でマツコ・デラックス氏(52)と共にMCを務める村上信五氏(43)は広く知られているものの、同じグループの横山氏については、顔と名前が一致しない視聴者が多かった可能性が指摘されています。

汗だくで走り続けるSUPER EIGHT横山裕氏。44歳で過酷なマラソンに挑む姿汗だくで走り続けるSUPER EIGHT横山裕氏。44歳で過酷なマラソンに挑む姿

「チャリティーパートナー」King & Princeの起用とジャニーズ問題の影響

寄付を呼びかける重要な役割を担う「チャリティーパートナー」には、人気絶頂の「King & Prince」が抜擢されました。しかし、メンバーの高橋海人氏(26)が体調不良のため急遽出演中止となり、ファンに大きな動揺を与えました。残る永瀬廉氏(26)は出演したものの、その登場時間が短く、これもまた多くのファンを落胆させる結果となりました。

日テレは昨年、ジャニー喜多川氏の性加害問題に対する批判に配慮し、スタートエンターテイメント社のタレントを主要な役どころに起用しませんでした。今年は批判を覚悟の上で、鳴り物入りで彼らを復活させたにもかかわらず、その起用が視聴率に寄与しなかったと関係者は分析しています。これは、タレント起用の戦略と、社会的な視線とのバランスの難しさを示唆しています。

寄付金着服事件が番組に落とす暗い影

今年の「24時間テレビ」に暗い影を落としたもう一つの要因は、鳥取県の系列局である日本海テレビの元局長による寄付金着服事件です。元局長は1118万円もの寄付金を着服した業務上横領の罪に問われ、今年7月に懲役3年執行猶予5年の有罪判決が下されたばかりでした。

この事件の影響により、放送前は番組を盛り上げるお祭りムードが抑制されがちでした。例年であれば華々しく展開されるはずの派手な番組宣伝企画の類いも、今年はほとんど見送られたと日テレ関係者は語っています。社会的な信頼を揺るがす不祥事が、チャリティー番組本来の意図や宣伝活動にも大きな制約を課す結果となりました。

結論

2024年の「24時間テレビ」は、チャリティーマラソンのランナー選定、人気グループの起用を巡る課題、そして寄付金着服事件という複数の要因が重なり合い、史上最低の視聴率を記録しました。これらの問題は、番組が社会に与える影響、タレントの知名度と役割、そして何よりも信頼性という、チャリティー番組の根幹に関わる課題を浮き彫りにしています。来年以降の「24時間テレビ」が、これらの教訓をどのように活かし、視聴者からの信頼と関心を取り戻していくのかが注目されます。


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