立憲民主党の野田佳彦代表は7日、党の立て直しのため執行部を大幅に入れ替える方向で調整に入った。
小川淳也幹事長や大串博志選対委員長らは交代させる考えで、党内最大グループ「サンクチュアリ」系の要職起用を検討している。11日に両院議員総会を開き、新体制を発足させる。
立民は7月の参院選で改選議席の維持にとどまった。野田氏は反転に向け、まずは挙党態勢の構築を図る意向だ。
サンクチュアリは30人規模。昨年の代表選を機に離脱した小川氏を要のポストである幹事長に就けた野田氏に不満を募らせ、距離を置いてきた。
関係者によると、野田氏はサンクチュアリに近い枝野幸男元代表と人事を巡り5日までに2回協議。幹事長を念頭に党運営への参画を求めたもようだ。同グループ会長の近藤昭一元環境副大臣を代表代行に登用する調整を進め、メンバーの逢坂誠二前代表代行の選対委員長起用も視野に入れる。
ただ、リベラル色の強いサンクチュアリへの配慮は新たな反発を生む可能性がある。枝野氏は参院選で公約した消費税減税に反対の立場を崩しておらず、「執行部に入れれば火種になる」(関係者)との見方が出ている。
焦点の幹事長を巡っては、野田氏と長年の盟友関係にある安住淳衆院予算委員長も有力視される。自民党と太いパイプを持つ安住氏が就任すれば「大連立への布石」と受け止められ、党内の亀裂を招くリスクがある。泉健太前代表や新たな議員グループを発足させた馬淵澄夫元国土交通相を推す声もあるが、決め手に欠ける。