第76回紅白歌合戦の舞台裏:返り咲き組が席巻、山内惠介がデビュー25周年に落選した理由

大みそかの国民的番組『NHK紅白歌合戦』の出場歌手が11月14日に発表され、10組の初出場歌手が話題を呼んでいます。しかしその一方で、惜しくも選考から漏れた歌手たちの「涙の舞台裏」も存在します。今年の紅白の選考には、NHKの「昨年の成功体験」が大きく影響していたと報じられています。

昨年紅白の成功体験と今年の「返り咲き組」大量選出の背景

近年、若者のテレビ離れや目玉歌手の不足が指摘され、紅白歌合戦の低視聴率がNHK内部でも懸念されていました。昨年の平均世帯視聴率は、前半が歴代ワーストタイ、後半もワースト2位という厳しい結果に。しかし、その中でも意外な健闘を見せたのが、長年のブランクを経て出場を果たした「返り咲き組」でした。関東地区における歌手別視聴率(ビデオリサーチ調べ)では、32年ぶりの出場となったイルカ(74)が8位、27年ぶりの南こうせつ(76)が9位と、制作側の想像を超える好評を得たのです。NHK関係者によると、この成功体験が今年の選考に大きく影響し、ブランクの大きい歌手の「返り咲き」が例年以上に多くなったとされています。

長年のブランクを経てカムバックしたベテラン勢

今年の紅白では、デビュー40周年を迎えたTUBEが27年ぶり、同じく40周年の久保田利伸(63)が35年ぶり、そして岩崎宏美(67)が37年ぶりに出場するなど、長年の時を経て再び紅白の舞台に立つベテラン勢が目立ちます。彼らの復帰は、昨年の「返り咲き組」の成功が制作側に与えた影響の大きさを物語っています。

演歌枠の削減と山内惠介の落選

しかし、「返り咲き組」の増加は、当然ながら他の出場枠の減少を意味します。その煽りを最も受けたのが、演歌歌手の枠でした。昨年は企画枠の氷川きよし(48)を除くと7枠あった演歌歌手の出場枠が、今年は1枠減って6枠に。その結果、今年デビュー25周年という節目の年を迎えた山内惠介(42)が、惜しくも落選となりました。

歌手の山内惠介氏歌手の山内惠介氏

山内は落選を受け、自身のブログで「僕自身の不徳の致すところです」と心境を綴っています。制作陣としては、天童よしみ(71)、石川さゆり(67)、坂本冬美(58)といった出場回数30回以上の大御所は「必須の存在」と判断。新浜レオン(29)は若手としての勢い、水森かおり(52)や三山ひろし(45)は「派手衣装」や「けん玉」といった恒例の演出で知られており、外せなかったようです。根強いファンが多い山内惠介の不選出は、制作陣にとっても「泣く泣く」の決断だったと伝えられています。

紅白だけが全てではない:山内惠介の今後の活動

落選という結果を受けながらも、山内惠介はブログで「月曜日から始まる川崎でのコンサートでは、ファンの皆様とお会いできるのを楽しみにしておりますので、よろしくお願いいたします~」と前向きな姿勢を見せています。紅白歌合戦だけが歌手活動の全てではないという彼の言葉は、多くのファンに勇気を与えています。


参照元: https://news.yahoo.co.jp/articles/8c3a4dfa479ff78f6a65eb71187be082178cc2ca