改革の会3議員、自民党会派入りで高市首相が衆院過半数確保へ

27日、衆議院会派「改革の会」に所属する3名の議員が自民党会派に加わる方針を固めたと複数のメディアが報じました。衆議院の会派別勢力は26日時点で与党計230でしたが、この3名が自民会派に加わることで、定数465の過半数である233に達することになります。少数与党として政権運営を担ってきた高市早苗首相(64)にとって、これは大きな追い風となるでしょう。

元維新3議員の経緯と自民会派入りの背景

自民党会派に加わる見込みとなったのは、守島正衆議院議員(44)、阿部弘樹衆議院議員(63)、斉木武志衆議院議員(51)の3名です。彼らは9月8日に日本維新の会に離党届を提出し、斉木議員は会見で、維新内部の連立与党入りを模索する動きに対し、安易な連立は避けるべきとの立場から離党を表明しました。

維新は、この3名が「他の議員に同調を働きかけ、執行部批判を繰り返した」として、9月17日に除名処分を決定。事前に「除名となった場合辞職する」という誓約書を提出させていたにもかかわらず、3名が辞職しなかったため、維新は議員辞職を求めていました。斉木議員は9月22日の会見で、辞職しなかった理由として「野党第1党を目指す維新の姿勢に共感して2024年10月に入党したが、副首都構想と引き換えに与党連立入りを狙っており、党の方向性が大きくずれているため」と改めて主張し、「改革の会」を立ち上げていました。

斉木武志議員の「一貫性のなさ」への疑問

全国紙政治部の記者からは、「斉木氏は与党入りを否定的に話していただけに、今回の自民会派入りは今までの主張に一貫性がなく、少々疑問が残る」との指摘があります。斉木議員は、維新の目玉政策である「副首都構想」について、大阪だけに利益を誘導して党の存続を図ろうとしており、自民党がそれを受け入れるはずがないと考えていたようです。彼自身、10月25日配信のSmart FLASHのインタビュー記事で、そうした維新に「限界」を感じて離党したと述べていました。

高市早苗首相の姿高市早苗首相の姿

さらに、離党届提出後、斉木議員は自身のX(旧Twitter)を更新し、「副首都構想や次期国会に提出される関連法案は全面的に支援していくことを昨日の会派会議でも申し合わせています。筋ですので。ただそれをバネに連立与党入りを模索するという姿勢は違うのかな、と思っています」と述べ、一貫して与党入りを否定していました。

こうした経緯に対し、X(旧Twitter)上でも疑問や批判の声が相次いでいます。

  • 「それにしても節操がなさすぎる」
  • 「離党の理由…」
  • 「維新を除名された三人が、無所属として維新と自民と会派を組む?数合わせのために無茶苦茶。」
  • 「この前維新を離党した3人じゃん。自民会派入りって何がしたいんだ?」
  • 「改革の会(維新離脱組)は一体何がしたかったのかね????」(全て原文ママ)

政治家の発言と行動の整合性が問われる中、斉木議員ら3名の真の意図が注目されます。今回の会派入りが、高市政権の安定に寄与する一方で、彼らの政治的信頼性にどのような影響を与えるのか、今後の動向が注視されるところです。