【総務次官 事実上更迭】高市総務相会見詳報(3)前次官は理由明かさず「何度もおわび」





記者会見する高市総務相=20日午後、総務省

 高市早苗総務相と報道陣とのやりとりは終盤を迎えた。

 「日本郵便は維持しないといけないネットワーク。だからこそ、切手の横領などにもきちっと再発防止も取ってほしいし、問題が起こったときに持ち株会社のトップに情報が上がっていないことを先般問題視したが、グループ全体の風通しを良くすることなどの改革を進めてほしい。郵便は多くの方の生活インフラでもある」

 《情報漏洩(ろうえい)について、他の幹部については内部監察しないのかという質問が出た》

 --内部監察について、日本郵政幹部と先輩後輩の関係は鈴木事務次官だけではないと思うが、他の人も内部監察をするのか

 「今回、私自身が気付いた限りの日本郵政側に漏れてしまった情報、それらの全てについて確認した。全て鈴木次官が漏洩を認めた。大臣室での会議は本当に限られた少人数なので、ほかに調査対象はない」

 --総務省OBの取締役の就任について、総務省として、厳正に検討する必要があると仰ったが、今後は認めないということなのか

 「今回の事案を受けて、改めて私なりに考えた。鈴木前次官がなぜそういうことをしたのかと。そうすると、同じ旧郵政省採用で先輩後輩の関係にあって、そういった中で情報提供をしてしまったと考えた。根本的に、取締役クラスに郵政省採用の総務省OBが入ることはマイナスが大きい。監督官庁として、公正公平な判断ができなくなってしまう可能性がある。公正な行政ということにはならない。来年、日本郵政の人事が回ってくるころに私が閣僚であるかは分からないが、認可するかしないかを考える1つの基準として考えたい」

 《高市氏は、日本郵政への総務省幹部の天下りを見直す考えも示唆した。報道陣は、なぜ、情報を漏らしたのかについて鈴木前次官の釈明を聞きたがった》

 --鈴木前次官が情報をなぜ漏らしたかについて、鈴木前次官は釈明しているか

 「釈明はない。何度もおわびをしていた」

 《高市氏の答弁は短かった》

 --NHKの問題が騒がれたときに、NHKの抗議の際に鈴木氏が副社長と連絡を取り合っていたという報道があった。そのことは調査したのか

 「それは初めて聞いた。行政の空白を生じないようにということで人事を行った。新しい体制ができたので、一丸となって、総務省として当たらせていただく」

 長時間に及んだ記者会見はようやく終わった。

 =おわり



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